第15期 分子栄養学実践講座の講義より
昨日は分子栄養学実践講座の日でした。
今回も面白い講義でした。
テーマはダイエット、減量。
分子栄養学実践講座ではわりと珍しいテーマですが、とても参考になりました。
少しだけ内容から気付いたことをメモ。
食への「渇望」があるときは亜鉛不足かもしれない
摂取障害、過食症患者は亜鉛欠乏状態にあるのかもしれません。
過食症の患者の40%と神経性食欲不振の患者の54%は亜鉛欠乏であった。
Zinc deficiency and eating disorders., J Clin Psychiatry. 1989 Dec;50(12):456-9.
調査の対象となった人数が少ないので、エビデンスとしては強くありませんが、個人的にはよく感じる傾向です。
過食でお悩みの方の亜鉛欠乏はあるあるだから。
亜鉛が欠乏するとメンタルの安定が怪しくなってきますから、その分食欲に走るのかもしれません。
もし、亜鉛不足があれば、ビタミンA不足の症状がでます。
ドライアイなんか、その典型。目薬さすのがクセになってませんか?
自分の血清亜鉛はどれくらいか知っておこう
自分がメンタル不安定だな~と感じる方は、血清亜鉛は一度はチェックしておきましょう。
健康診断だと、血清鉄はありますが、血清亜鉛は項目にありません。
採血で簡単に分かります。
もし採血する場合、時間に注意してくださいね。血清亜鉛は午前と午後で値が違います。
また、血清亜鉛は溶血でマスキングが起こりますので要注意。溶血があるかどうかはプロの判断を。
女性は特に注意です。血清亜鉛の低い人は、銅が高い。
銅過剰はメンタルの不安定、不妊症にも。
採血で血清亜鉛を調べるなら、必ず同時に血清銅も調べておきましょう。
メンタルの不安定さは低血糖症の典型的な症状ですが、その背景に亜鉛不足がよくあります。
過食など「食習慣」はメンタル症状の一つですから、いったん自分の身体の状態をデータで俯瞰すると良いかもしれません。
現在の状態が分からないと、対策を立てようがありませんからね。
今日のポイント
過食、食べすぎ傾向の人は亜鉛不足を疑ってみる