自閉症・発達障害が増加した原因は葉酸サプリ説
葉酸を推奨するようになって以来、自閉症児が増加しています。しかも爆発的に。
「自閉症が増加した原因は未活性の葉酸サプリである」というのがベンリンチ博士の説です。
妊娠初期に葉酸が重要な理由は、葉酸がDNA合成に重要な役割を果たすためです。
妊娠初期において葉酸が不足すれば、DNA合成がうまく出来ないので細胞分裂がうまくいかない、よって器官形成がうまくいかずに二分脊椎になりやすい、というのが一般的な認識です。
葉酸を加工食品に添加したり、サプリメントで摂ることで、DNAの問題はクリアされ二分脊椎は減少しました。
しかし、実は葉酸にはDNA合成だけではなく、その先の代謝が存在します。
結局、葉酸代謝が下手な子供も無事に生まれてくることが出来るようになった、
がしかし、そういった子供たちは葉酸が(通常に比べて)多く必要とするにもかかわらず、生後の継続的な葉酸サポートがないために、脳神経が完成する2、3歳ぐらいの時に自閉症を発症する、
これがベンリンチ博士の理論です。
葉酸代謝について
サプリメントや加工食品に使われているのは未活性の葉酸(Folic Acid)です。
未活性葉酸(Folic Acid)は酵素「DHFR」によってジヒドロ葉酸になり、Folate、メチル葉酸(5MTHF)と代謝されます。
Folate から メチル葉酸(5MTHF)に代謝されるときの酵素が「MTHFR」です。
「MTHFR」遺伝子に変異がある場合、メチル葉酸が不足するためホモシステインが溜まりやすいく、動脈硬化や老化の原因となります(参考▼)
大切な点は、DNA合成に関わるのはジヒドロ葉酸、メチレーションに関与するのはメチル化葉酸という点。
先のベンリンチ博士の説によれば、葉酸サプリ(Folic Acid)により、DNA合成レベルの問題はクリアされたが、その先の葉酸代謝が上手くない幼児が多く出生することになった、
葉酸代謝が下手な場合、例えばMTHFR遺伝子に変異があるなどの理由により、メチル葉酸がうまく供給されない場合は、メチレーションがうまく回りません。
メチレーションが上手く回らなければ、解毒もうまくいかない、
BH4(テトラヒドロビオプテリン)も供給されないので、ドーパミン、セロトニンなどの脳内伝達物質代謝がうまくいかず、自閉症や発達障害となる確率が上がります。
日本の葉酸サプリの問題点
日本のサプリメントの葉酸は「Folic Acid」、つまり未活性の葉酸です。
日本では活性型葉酸(Folate、メチル化葉酸)をサプリメントで販売することは出来ません。
MTHFR遺伝子に変異がある場合は、未活性葉酸(Folic Acid)は高ホモシステインなどの問題を生じやすく、摂取するべきではないとベンリンチ博士も言っています。
博士によると、葉酸サプリはラットの実験でOKが出たので商品化されたが、実はラットは葉酸を代謝する能力が人間より高いとのこと。
また、Folic Acid(未活性葉酸)は、血液中で葉酸を運ぶFBP(Folic Binding Protein, 葉酸輸送タンパク)に優先的に結合し、活性化葉酸が細胞に入るのを邪魔をする疑いもあります。
さらに、Folic Acid(未活性葉酸)は、酵素DHFRの機能を低下させることも確認されています。
葉酸は人を選ぶサプリメント
実際のところ、発達障害児や自閉症児では低メチレーションが問題になっていることが圧倒的に多く、MTHFR遺伝子に変異があることが多いのが、ベンリンチ博士説の裏付けとなっています。
分子栄養学では、メチレーションをうまく調整したりメラトニンを補給することで、自閉症の症状が緩和することもよく知られています。
自閉症、発達障害の原因説は他にもあります。腸カンジダ説、水銀デトックス説、酸化ストレス、脳の炎症など。
それぞれは複合的につながっており、どれが正しいという問題ではありません。
個人的に問題だと思うのは、日本には葉酸代謝について正しい情報があまりにも少ないということです。
葉酸サプリ礼賛の風潮がいまだに散見されますが、先に述べたとおり、未活性の葉酸にはいろいろと問題があり、積極的に摂取せよなんて(葉酸について知れば知るほど)絶対に言えません。
少なくとも、葉酸サプリは「人を選ぶ」ということ、それから「量に注意」と言う点は、もっと認知された方が良いと思います。
葉酸については、以下の記事もご参考ください。