流行りの健康法の信者にならないようにしてください
糖質制限、ケトジェニック、ファスティング、マクロビオティック、玄米菜食、etc.
色々な食事療法、健康法がありますが、そのどれもがちゃんとした理論があって素晴らしいです。
ただし、信者にはならないでください。
「信者になる」とは、自身がボロボロになっても、盲目的に信仰するということです。
例えば、流行の「糖質制限」
これは素晴らしい理論です。
なぜなら、現代の食生活は圧倒的に糖質過剰です。
なにも考えずに食生活を送っていれば、間違いなく身体が対応出来る以上の糖質が流入します。
糖質を制限すると結果的に(人間の身体にとって)ちょうど良いくらいの糖質量に落ち着きます。
糖質を制限すれば、自然とタンパク質と脂質の摂取量が増えます。
不足しがちなたんぱく質量を増強できるので、結果的に良い方向に転びます。
しかしながら、このメリットを享受できるのは、
増加したタンパク質と脂質に対応できるだけの消化力と、
糖質がなくなった分のエネルギーを補充する糖新生の余力のある人だけです。
糖新生の余力、簡単に言うと肝機能、筋肉量が重要になります。
増量されたタンパク質、脂質に対応できなければどうなるか?
消化できないタンパク質・脂質が胃腸を荒らします。
胃腸が荒れるとリーキーガットにより腸透過性が亢進して慢性炎症が起こります。
慢性炎症でコルチゾールの無駄使いをして、副腎に負担をかけて副腎疲労になります。
毒素も侵入しやすくなるので肝臓に負担がかかり、ケトン体どころか糖新生もヨボヨボです。
副腎疲労の初期はアドレナリンでアクセルふかしますので、一時的に体調が良くなったように感じますが、どんどん疲れやすい身体になっていきます。
腸透過性の亢進で、少量の糖質にも激しく反応するようになるので、自律神経が乱れます。
副交感神経が優位すぎればグッタリ動けず、ちょっとした天候の変化でお布団から出れないヘタレさんに、
交感神経優位で過緊張が強ければ、胃腸機能が落ちてさらに消化吸収のシステムに不具合発生です。
非常に優れた「糖質制限」という食餌療法でも、人によっては合わない人もいるってことです。
ちなみに、この辺のメカニズムを全部まとめて説明しているセミナーが『分子栄養学入門講座 糖質とたんぱく質・総集編』です。
年内のセミナーは終了しましたが、来年からも引き続き毎月やりますので、ご興味があればぜひご参加ください。
私は「分子栄養学」を主軸にしてます。
分子栄養学が素晴らしいのは、個体差を重視することです。
しかし、冒頭で「信者になるな」と言いました。
私自身、私の信者になって欲しいとは思いません。
分子栄養学は、自分の身体を知るために存在します。
信仰の対象ではなく、活用するための栄養学です。
あなたの身体は唯一無二。
唯一無二ですからほかのみんなと違って当然。
ご自身の身体の教祖様は、本を書いたり、メディアに出てくる先生ではありません。
自分の身体のことは自分で考える、自分が自分の身体の最高のドクターでいてくださいね。