おすすめ食材~帆立
何をどう食べるか?
栄養学を学べば学ぶほど
迷宮入りしたりします。
どんな食材にもメリットと
デメリットがあり、合う人と
合わない人がありますから。
でも比較的オールマイティに
総合点の高い食材があります。
そんな食材の一つが帆立です。
帆立のメリットは主に3つ
まとめてみまました。
- タウリンによる解毒、胆汁酸分泌
- セレンのアンチエイジング効果
- アミノ酸、コハク酸で代謝改善
帆立とタウリン
帆立はタウリンの供給源
として素晴らしいです。
タウリンの効果は、
①肝機能改善
②コレステロール低下
③動脈硬化予防
④高血圧予防
といった、さまざまな
好ましい生理活性が
確認されているわけですが、
分子栄養学お勉強組なら
覚えたほうが良いのは
胆汁酸の分泌促進ですね。
あとは、マグネシウムの吸収を助けたりも。
タウリンとは硫黄を含む
含硫アミノ酸の一種です。
ということは「解毒」です。
タウリンは人の体内で
合成されます。
メチレーション回路の
解毒のルートです。
初心者は頭痛くなるけど、
実践講座会員は覚えないと
いけない代謝図ですよ。
帆立とセレン
帆立はセレンの供給源
として素晴らしいです。
セレンは栄養界隈では
知名度の高いミネラル。
セレンの効果をざっと
まとめるとこの4つ。
- セレンはグルタチオンを作る
- セレンは甲状腺ホルモンを活性化する
- セレンは有害ミネラルの毒性を抑える
- セレンは乳がんを予防する
詳しくはこちらで解説してます。
ご参考ください(↓)
帆立のタンパク質とコハク酸
帆立は代謝を上げて
痩身効果があるのだとか。
帆立のタンパク質が脂質バランスを改善して肥満を予防する
Amino Acids. 2014 Jul;46(7):1659-71.
マウスにそれぞれ4種類の餌
(鶏肉、タラ、カニ、ホタテ)で
強制的に太らせて肥満マウスに
してみたら、ホタテが一番
脂肪がつかなったとのこと。
どうも帆立のタンパク質には
血中の脂質プロファイルを
調整する作用があるもよう。
個人的には、帆立は
コハク酸の供給源として
かなりイケてると思います。
貝類に多く含まれるコハク酸には
抗肥満作用が認められています。
泣く子も黙るNature掲載。
コハク酸が脂肪組織の熱発生の活性化する
Nature. 2018 Aug; 560(7716): 102–106.
Accumulation of succinate controls activation of adipose tissue thermogenesis
コハク酸はTCA回路の一部。
ATPを作る元でもあります。
TCA回路の一部と聞くと
ありがたさが一段アップする
のは私だけじゃないはず。
ベビー帆立は帆立界の捨て駒?
あと、帆立は美味しい。
純粋にこれが一番の
おすすめポイントだったり😊
貝柱は特売狙いですが、
冷凍のベビー帆立だと
お財布も痛くない。
ベビー帆立は養殖の段階で
大きな帆立を生育するために
間引いたもの。捨て駒らしい。
なので廉価なのですね。
バターと醤油でいためたり、
中華風に生姜たっぷりで
煮物にすることが多いです。
おすすめ食材「帆立」を
分子栄養学カウンセラー目線で
語ってみました。今日は以上です。