【栄養療法】採血するときに注意したい5つのこと

採血する際に注意したい5つのこと

栄養解析を受けるために
採血する際の注意事項です。

採血する際は、

「前夜に普通の
夕食を召し上がったあと、
翌朝の朝一採血が望ましい、
前夜に飲酒をせず、当日の朝は
お水だけで過ごすこと。」

それぞれの意味を説明します。

採血するなら午前中

採血するのは午前中が良いです。

理由は以下の項目が「日内変動」
と言って、採血する時間によって
数値が変わってくるからです。

・血清亜鉛
・血清鉄

 

特に血清亜鉛の日内変動率は
大きく、午前に採血するのと
午後に採血するのとでは、
20%~30%もの変動があります。

血清亜鉛は採血した時間によって変動します【血液データの読み方】 | ビタミンアカデミー
血清亜鉛の読み方 亜鉛不足を判断する血清亜鉛。 健康診断で血清亜鉛のデータを 取ることはまずありませんが、 分子栄養学的にはかなり重要なので 必ずデータを取ります。 95~100程度を目安(健康値) としています。 が!しかし。 血清亜鉛には日内変動があるので、 採血の時間を必ず確認します。 血清亜鉛は午前中は高く、 午後にかけて低くなり、およそ 20~30程度低下します。 例えば、このような例。

血清鉄も日内変動があります。
午前中に高く、夕方から夜間に
かけて低くなります。

 

一般的に採血の基準値は、
早朝空腹時のデータが
採用されていますので、
出来るだけその状態に
合わせたデータを摂るほうが
間違いがありません。

 

採血当日の朝ごはんは抜く

採血当時は朝食は抜きましょう。

採血前に摂った食事によって
以下の項目が影響を受けます。

・中性脂肪
・血糖値
・LDLコレステロール

 

中性脂肪は食事によって
大きく数値が上がります。

食事由来の中性脂肪は
食後4~6時間でピークとなり
空腹時の中性脂肪値に戻る
までにおよそ10時間です。

 

血糖値も食後6時間程度
食事の影響を受けます。

 

LDLコレステロールも
食事によって数値が
上がります。

食べ物に含まれるコレステロール
(外因性コレステロール)
体内を一通りめぐるまで
6時間~8時間程度かかります。

 

なので、前日の夜にいつもの通り
普通の夕ご飯を召し上がって、
朝ごはんは抜くと、十分な
絶食時間を取れるので理想的です。

 

逆に言えば、10時間以内に
何かを食べたのであれば、
たとえ少量であっても、
’食事の影響を受けたデータ’
としてみなければ、正しい判断は
出来ないことになります。

 

採血前夜に飲酒しないこと

前日の夜は、飲酒しないように
してください。

飲酒によって中性脂肪が
影響を受けます。

 

食事による影響は8時間程度
ですが、お酒を飲むと、
中性脂肪の合成が活発になります。
(内因性中性脂肪)

飲酒した場合、
もっとも中性脂肪の合成が
活発になるのは12時間後です。

 

また、飲酒をすると「溶血」の
リスクが上がります。

溶血とは赤血球が壊れる現象です。

溶血がおこれば、以下のように
様々なデータ項目が影響を受け
正しい情報が得られなくなります。

・赤血球数
・MCV
・ビリルビン
・血清亜鉛
・カリウム
などなど

 

溶血を影響を加味して判断するのは
上級スキルが必要です。

飲酒による一時的な溶血は
避けた状態で採血をするのが
望ましいです。

 

ちなみに、、飲酒と言えば、
γ-GTP、AST、ALTなどの肝機能を
表す数値が影響を受けると
思っている方が多いと思いますが、

こちらは前日に禁酒したからと言って
たいして数値は変わりません。

γ-GTP、AST、ALTなどの逸脱酵素は、
半減期が2~3週間と長いからです。

 

採血当日は水分補給を忘れないこと

採血当日は食事は食べない(絶食)
が基本ですが、水は摂りましょう。

水分も全く摂らないとなると、
血液が濃縮して正しいデータが
取れなくなります。

また、水分補給は「水」です。
間違ってもスポーツドリンクや
コーヒー、ジュースなどはありません。

 

栄養解析・採血時の注意事項まとめ

以上のことをまとめると
採血時のベストな状態とは、

  1. 採血するのは午前中。
  2. 朝食は食べないこと。
  3. 前夜飲酒をしないこと。
  4. お水は飲むこと。
  5. 採血前夜はいつもの夕食

の5点です。

 

せっかく栄養解析のために
採血するのですから、
ご自身の正しいデータを
採取しましょう。

そのために、上記の5点を
満たすことのできる日程で
採血するのが望ましいです。

スケジュールを確認して
クリニックで採血予約を
してみてくださいね。

 

 

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