ココナッツオイルを買うべき理由はこんなにある!
昨年まではその辺のスーパーにも陳列してあった「ココナッツオイル」、昨日見たらもうありませんでした。笑
日本人ってブームになるのも早いけど、収束するのもあっという間ですね。
無かったら無かったで特に困らないので、買い置きしていなかったのですが、やはり良いなあと再評価中で、再び毎日食べるようにしています。
ココナッツオイルに関する研究結果をまとめます。
1, ココナッツオイルで痩せる説
一番、ブームになったポイント、ココナッツオイルの中鎖脂肪酸の効果ですね。
難しい説明は省きますが、普通のオイルの代謝経路が各駅停車なら、ココナッツオイルは特急か新幹線。
代謝ステップが少ないので、熱になりやすいのです。
ジュネーブ大学の学生を使って実験したら、1日30gの中鎖脂肪酸で平均120kcal代謝が上がったそう。(1996)
治験対象がたった8人なので信用性は微妙だけど、機序を考えれば期待通りの結果です。
熱エネルギーになりやすいどころか、遺伝子レベルで肥満が治るかも!!という、熱い結果も(2003)
ラットでの研究ですが、中鎖脂肪酸には脂肪細胞そのものの発現を遺伝子レベルで抑える効果があるとのこと。
Medium-chain oil reduces fat mass and down-regulates expression of adipogenic genes in rats.
ウエスト88cm以上のメタボ女性(20代〜40代)を二つのグループに分け、片方には大豆油30ml、片方にはコオナッツオイル30mlを含む食事を12週間続けてもらったところ、ココナッツオイル群は体脂肪が減ってBMIが低下、しかもHDL/LDL比が改善されたとのこと(2009)
LDL高めの脂質代謝異常の方って、栄養療法でもなかなか改善の効果が出にくいのですが、たった12週間でも効果が認められるってすごいと思います。
エネルギー代謝をよくするということは、機能性低血糖症のエネルギー確保にも良いということです。
無駄に空腹時間が長くなると、タンパク異化で筋肉が落ちてしまう低血糖のヘタレさんにも使えると思います。
2, ココナッツオイルは抗炎症作用がある
ラットでの研究ですが、大腸炎の炎症を抑え、TNFα、インターロイキンとった炎症マーカーも減少したという結果(2010)
Dietary medium-chain triglycerides prevent chemically induced experimental colitis in rats.
ココナッツオイルの抗炎症効果はアスピリンに匹敵するとのこと。
中鎖脂肪酸がTCA回路にサクッと入って細胞のエネルギーが増加するということは、ミトコンドリアに応援団を送り込むのと同じですからね。
エネルギーリッチになったミトコンドリアで細胞の代謝自体が正常化されて、炎症が抑制されるのでしょうか。
3, ココナッツオイルが心臓病を予防する
心臓病の多い米国では、ついこの前(1980年代)まで、ココナッツオイルといえば「身体に悪い油」の代表だったのです。
心臓病に脂肪は大敵、米国に低脂肪ブームがやってきます。その後、マルッとこの理論が否定されたのはご存知のとおり。
ココナッツオイルは血栓予防効果があり心疾患予防にも効果あるらしい(2003)
4, ココナッツオイルは糖尿病に効く
エネルギー代謝がよくなるということは、当然糖尿病にも効果があります。
糖尿病患者において、中鎖脂肪酸がインスリン濃度を変化させることなく、血糖値の変動が45%改善したとか(1992)
マウスの実験ですが、ココナッツオイルが糖尿病以外にも、肝臓のSOD(抗酸化能力)、グルタチオン(抗酸化力の強いたんぱく質)濃度も改善する効果があったとか(2011)
Anti-diabetic effects of cold and hot extracted virgin coconut oil
5, ココナッツオイルが認知症を改善させる
これもよく言われてますね。
認知症の原因の一つが脳にたんぱく質のゴミ「アミロイドβ」が溜まることが知られてます。
in vitroの研究ですが、ココナッツオイルはアミロイドβを減少させる効果があるらしい。(2014)
Coconut oil attenuates the effects of amyloid-β on cortical neurons in vitro.
で、実際の軽度アルツハイマー患者の食事にココナッツオイルを取り入れたところ、症状の改善や進行を抑制が確認されたという結果もあります。(2013)
6, ココナッツオイルが関節炎を予防する
ラットでの研究ですが、ココナッツオイルの抗炎症、抗酸化作用により、関節炎改善効果があったとのこと(2014)
7, ココナッツオイルの抗真菌力はカンジダ退治に最適
個人的に一番期待しているのがこの効果です。
ココナッツオイルに含まれるカプリル酸・ラウリン酸が、カンジダ菌の酵母膜を破壊させて死滅させるそうです。
In vitro killing of Candida albicans by fatty acids and monoglycerides.
しかも、ココナッツオイルのラウリン酸はカンジダ菌は殺すけど乳酸菌には影響しないとのこと。(2009)
さらに、他の抗真菌剤、抗菌剤だと耐性菌を生じるリスクがあるのに、ココナッツオイルの抗菌作用は耐性菌を生じないらしい(2007)
In vitro antimicrobial properties of coconut oil on Candida species in Ibadan, Nigeria.
カンジダを始めとする真菌類はたいへんしつこいカビ菌です。
水虫や膣カンジダがなかなか治りにくく慢性化しやすいのと同じで、腸カンジダも完治しにくい。
良い菌には影響を与えず、カンジダ菌だけを狙い撃ちにできて、しかも耐性菌を作らないなんて、ココナッツオイル最強です。
8, ココナッツオイルが虫歯を予防する
ココナッツオイルの抗菌・殺菌作用は有名でして、マウスウォッシュにも使えます。
ココナッツオイルをマウスウォッシュに使った場合、唾液中の菌数は、代表的な口腔殺菌剤のクロルヘキシジンと比較してもあまり変わらないそう(2016)
しかもココナッツオイルのほうが良い菌を殺さないから、化学的なマウスウォッシュ剤より優れているかも。
ココナッツオイル・まとめ
以上、あれにもこれにもココナッツオイルが万能という説、ざっくり並べてみました。
私の主催する初心者向け作りおき料理教室でもココナッツオイルを使ったメニューを必ず1品入れるようにしています。
ココナッツオイルはいろいろ買ってきましたが、今はArtisanaというメーカーです。
以前、ウォルナッツペーストの品質がとても気にいって、ココナッツオイルもArtisanaのものをリピート買いしてます。
Artisana, オーガニックス、生ココナッツオイル、バージン、14 液量オンス (414 g)
濃厚タイプでもオッケーな人はココナッツバターもあります。私はココアパウダーと混ぜて即席チョコレート作ってました。
Dastony, ココナッツバター、100%オーガニック、8 oz (227 g)
ココナッツオイルブームがちょっと下火になってきた感があるので、ココナッツオイル万能説を再燃させるべく、レシピを含め今後もいろいろ紹介していきたいと思います。