花粉症対策にはビタミンD
この時期(2月末)からの花粉症対策を何か?と聞かれた場合、一番良いのはビタミンDだと思います。
(睡眠、食事、ストレスコントロールなどの基本的なところは置いといて)
本来であれば、2、3ヶ月くらい前から
・プロバイオティクスで腸管免疫を正常化させる
・タンパク質豊富な食事、VB、VAで粘膜強化
・貧血を治療して、VCとコラーゲンで鼻腔粘膜を丈夫にする
ぐらいのことをやっておくことが推奨ですが、これらは今すぐ始めても効果がすぐ出るとは期待できません(やらないよりマシですが)
今花粉でグズグズになっている粘膜細胞は、2、3ヶ月前のお食事から出来上がったものです。
粘膜細胞を花粉に負けないよう丈夫にするには数ヶ月かかります。
それより手っ取り早い方法が、暴走気味の免疫細胞を正常化させることで、これがビタミンDの効果です。
なぜビタミンDが花粉症に効くのか?
花粉症のメカニズムをざっくり説明しますと、
step 1, 鼻粘膜に花粉がくっつく
step 2, マクロファージに花粉が取り込まれる
step 3, リンパ球のT細胞が異物侵入のアラートをゲットする
step 4, B細胞が抗体を作る
step 5, 抗体がマスト細胞とくっついて、ヒスタミンを放出、鼻水・くしゃみが出る
てな感じ。(↑フローチャートにしようかと思ったけどメンドクサ死w)
花粉症のお薬を、別名「抗ヒスタミン薬」と言います。
アレグラは代表的な抗ヒスタミン剤です。
抗ヒスタミン剤は、step5の最終段階で、ヒスタミンを抑えるなり無効化するなりして、症状を抑えているわけです。
これに対し、ビタミンDが働くのは、step2〜step4 です。
白血球の免疫応答細胞(マクロファージ、T細胞、B細胞)に対して、「お前ら落ち着け!暴走するな!」と指揮管理をしてくれるというイメージです。
免疫応答細胞(マクロファージ、T細胞、B細胞)には、ビタミンDの受容体(VDR/Vitamin D Receptor)があります。
ビタミンDをサプリメントで補うと、免疫細胞が正常化され、風邪の予防やアレルギーを抑える効果があることが多くの臨床結果で知られていました。
しかし、なぜそうなるかは、不明点が多かった。
最近分かった理由として、ビタミンDが免疫細胞において「オートファジー」を起こすことが知られています。
「オートファジー」とは大隅教授がノーベル賞を受賞したアレです。
細胞自身が、異常・損傷があると、自分で自分を食べて(自食作用)セルフ大掃除をするらしい。
細胞の健全性を維持するための「セルフ保守システム」みたいなものですかね。
(↑オートファジー難しすぎ。誰か間違ってたら指摘してください)
どちらにせよ、細胞に受容体があるということは、もともと必要とされているということです。
ビタミンDは、免疫細胞の働きを適正化する作用があると覚えてオッケー。
ビタミンDサプリメントの原料は「ラノリン(羊毛)」
ビタミンDのサプリメントは、羊毛のラノリン由来のものと、タラ肝油など海洋産物由来のもの、2種類があります。
タラ肝油由来のものは、EPAなどと一緒になっているサプリが多いのですが、魚油は酸化の問題に注意が必要です▼
安全性という意味では、ラノリン由来に軍配があがります。
医療向けサプリメントを製作しているヘルシーパスさんもラノリン由来を使用しています。
羊の毛がサプリの原料!?と思われるかもしれません。
動物の毛は、脂質(人間でいうところのコレステロール)を含んでおり、その脂質が紫外線に当たることで、ビタミンDに変化します。
人間が血中コレステロールを原料に、皮膚でビタミンDを合成しているのと同じシステムです。
サプリメントの原料として、羊毛由来のラノリンを使用するのは、かなり一般的です。
ちなみに、猫が日向ぼっこをして毛づくろいをしますよね。
あれは毛づくろいすることで、毛で生産されたビタミンDを経口摂取するシステムらしい。
自然界ってよく出来てますよね。
ビタミンDサプリメントの飲み方
愛用のビタミンDのサプリメントです。
ソースナチュラルズのビタミンD、一錠あたり1,000IU、主に夫用。
Source Naturals, ビタミン D-3、1,000 IU、200 錠
ヘルシーオリジンズ社のビタミンD、オリーブオイルが基剤のソフトカプセルで、一錠あたり5,000IU
Healthy Origins, ビタミンD3, 5,000 IU, 120ソフトゼリー
ビタミンDサプリの良さは、費用対効果が抜群なことです。1ヶ月分1,000円以下で十分結果が出ます。
おそらく原料になんのパテントも無く、大量生産が簡単にできるんでしょうね。
日本には認知度が低いのをよいことに、数千円以上するビタミンDサプリを見かけますが、どんだけボッてんねんとオモイマス。
ビタミンDのバイブル「サーファーに花粉症はいない」
斎藤先生が推奨する飲み方は、朝夕に2,000IUずつ、1日に4,000IUです。
おそらく・・、なんですが、これは厚生労働省による「日本人の食事摂取基準(2015年版)」で、ビタミンDの摂取上限が、4000IU(100μg)とされていることに配慮した記載かと思われます。
私は、5,000IUを毎朝飲んでます。
今のところ花粉症はまだ症状なしです。
心配される過剰症についてですが、それはまた明日書きたいと思います。