アーユルヴェーダと栄養療法の接点
アーユルヴェーダには人一倍興味があります。
それはアーユルヴェーダに栄養療法との共通点を発見することが多いからです。
アーユルヴェーダでは、未消化物は毒素(アーマ)であり、万病の元であるという考えから、「消化力」を非常に大事にします。
例えば、低糖質・糖質制限が流行してますが、もし胃腸の弱い人が糖質制限を行い肉食メインにすると、消化力が追いつきません。
未消化物が腸へ到達すれば、ニトロソアミンが発生します。
アミン系は発がん性もある毒性物質なので、肝臓・腎臓に負担をかけます。
肝臓がデトックスに重労働を強いられては、たんぱく質合成業務に手が回らない。
未消化物は、栄養の吸収を阻害する点に加え、栄養療法で最も避けたいタンパク質不足の状態を招くことにもなります。
佐藤先生も消化・吸収が重要であることをたびたび強調されてます。
栄養療法のドクターの中にも、アーユルヴェーダに関心ある先生がいらっしゃいます。
副腎疲労治療を得意とする関由佳先生、夏に本場インドのアーユルヴェーダ治療院に滞在していらっしゃいます。ナチュラルアートクリニックの御川先生もインドからアーユル・ヴェーダの先生を呼んで脈診デーを開催されておりました。
ドーシャ理論と診断内容が不思議と一致する件
体質判断(ドーシャ理論)も、中医学の「証」ほど複雑でないので、取り入れやすいです。
例えば、私は、「ヴァータ・ピッタ」
ヴァータの血が騒ぐのか、ストレス解消にはダンスやエアロビなど、音楽に乗った激しい動きが大好きです。
しかし、それではヴァータをより一層強めるため好ましくありません。逆に、ヨガやオイルマッサージなど、リラックス系のほうがヴァータを緩和するのに役立ちます。
これを栄養療法的に言えば、私は副腎機能が亢進しやすくアドレナリンは抑えたほうが良い。
副腎を刺激するダンスや激しい音楽は、ATPを消耗するので避けるべきで、マッサージやリトリート旅行など、緊張を緩める・弛緩させることに重点をおいたほうが治療効果が出ます。
栄養療法の担当医師に指摘された点と、まるっとかぶっております。
ヴァータの特徴は’血管の目立つ手’です。
栄養療法的にはコレステロール、中性脂肪が不足していることを表す身体的特徴で、このタイプは機能性低血糖症になりやすい。よって食事を抜くのは厳禁。
アーユルヴェーダでも、ヴァータは三食決まった時間に食べる、絶食をしないことが推奨となり、ファスティング(断食)は最も禁忌事項です。
とまあ、こんな感じで、解釈方法が違っても着地点が同じになるパターンが非常に多いのです。
アーユルヴェーダ的4つのおすすめ
白湯
白湯はどのドーシャタイプにも推奨の、アーマ(毒素)を浄化するすぐれた飲み物です。
別に決まりはなく、飲みたい時に飲む。
栄養療法のお仲間もほとんど白湯ドリンカーですね。
カフェに入っても、コーヒー紅茶は飲まず、とにかく白湯。
ドトールでは「ホットティー、ティーバッグ別添え」を注文。
マクドナルドは最初からティーバック入れないので注文が楽で助かります。
ギー
ギーはバターを蒸留し、純粋な脂肪分だけを取り除いたもの
カゼインが入っていないので、消化に負担になりません。
風味はほとんどバターですが、水分・タンパク質が含まれていないためサラダ油と同じ扱い、常温保存可能。
ムニエルや炒め物など、加熱料理にも向く油脂ので重宝してます。
(参考記事)
・サラダ油は危険!?加熱調理用におすすめのオイル「オーガニック・ギー」
アーユルヴェーダでは、他の油はアーマ(毒素)を作るが、ギーは消化の邪魔をせず炎症を鎮静させるそう。
美味しくて、保存が楽で、日本でバター買うようり安くて、消化に良し。良いことだらけ。
難しい説明はさておき、普通に使いやすいのでおすすめです。
Cultured Ghee, Grass-Fed & Organic, 15 oz (425 g)
生ハチミツ
アーユルヴェーダでは、生ハチミツはオージャス(生命エネルギー)が多く、体内のアーマ(毒素)を浄化してくれる食べ物。他の甘味料は冷性だが、生ハチミツだけは例外だそう。
蓮村先生が、生ハチミツとレモンを白湯で溶いたハチミツレモンジュースを、アーマ(未消化物)の浄化と整腸作用に効果があると勧めておりました。
「生」の特性を活かすべく、40度以上の加熱をしないこと、空腹時に飲むこと、
などなど、決まりごとは諸々ございますが、ふつうに美味しいので、甘い物が食べたい時の代替品として食べてます。
ただし、料理には向きません。雑味の多い味になります。
Y.S. Eco Bee Farms, 生蜂蜜、3.0ポンド(1,360 g)
スパイス
以前から、ターメリックに相当惚れこんでいます。
他にもクミンシードやクローブ、シナモンなど、スパイスには腸粘膜の抗炎症に役立ち、リーキーガット治療に効果的です。
カレーのみならず、紅茶にシナモンを振ったり、クミンシードでラム肉を炒めたり。
スパイスの抗酸化力・抗炎症力を知ってしまうと、スパイスを利用しないなんて、なんと勿体ない!と思います。
(参考記事)
・カレー粉はお腹に優しい食品!「クルクミン」による腸粘膜の抗炎症作用がすごい!
コリアンダー多めで日本のカレー粉より複雑な味わい、カレー以外ではラム肉にとても良く合います。
Simply Organic, カレーパウダー 3.00 oz (85 g)
西洋医学の権化のような栄養療法ですが、掘り下げると東洋医学のアーユルヴェーダと接点が多いです。
アーユルヴェーダ以外でも、東洋医学と西洋医学の接点を発見すると「おお!」と感動します。
同じ世界を、違うアプローチで観ているだけなので、接点が多いのは当たり前なのですが。
どっぷり固執してしまうと、トンデモ健康法の境目がなくなってくるのですが、良いところを上手に取り入れればとても有益です。自分のライフスタイルに合うアーユルヴェーダを取り入れてみてください。