食品添加物の乳化剤が腸粘膜を破壊し、大腸炎とメタボリックシンドロームを作る!

食品添加物の乳化剤で大腸炎・メタボが促進

foodadditives

大量に摂取しなければ、特に人体に影響はないとされている食品添加物ですが、徐々に人体への影響が解明されてきています。

添加物の乳化剤が腸疾患の原因かもしれない、というかなり衝撃的な内容。
2015年、Nature掲載、アトランタ、ジョージア大学の発表です。

Dietary emulsifiers impact the mouse gut microbiota promoting colitis and metabolic syndrome

12週間、乳化剤を人間の食品で使用される基準値(1%以下)に薄めた餌を与えたマウスと、与えなかったマウスを比較した。
すると、乳化剤マウスは、

・腸管の壁の粘液の成分が減少した。
・腸内細菌の組成が変化した。
・細菌が通常の粘膜域を超えて侵食していた。
・体重が増加、血糖値が上がり、内臓脂肪が増えた。

さらに、この実験が面白いのは、ここからであります。

・腸内細菌を全く持たない「無菌マウス」に、乳化剤を飲ませたマウスの腸内細菌を移植すると、同じように腸管炎症、内蔵脂肪の増加が起きた!
・無菌マウスに乳化剤を飲ませたが、同炎症は起こらず、粘膜は破壊されていなかった!

 

つまり、腸粘膜に直接的に乳化剤が影響しているのではなく、乳化剤が腸内細菌になんらかの影響を与え、間接的に粘膜に影響が出ているということ。

これ、人工甘味料が直接的には影響しないけど、腸内細菌はデブ菌に変化するよっていう、イスラエルのヴァイツマン研究所の発表と全くパターンなのです。

(参考記事)
・人工甘味料は腸内細菌叢に悪影響!インスリン抵抗性を生み太りやすい体質に!

論文の最後では、「クローン病、潰瘍性大腸炎といった腸疾患が増加した原因は、乳化剤を食品に添加するようになったからではないか」というコメントされてます。

食品添加物の乳化剤とは?

乳化剤とは、脂質と水分を乳化させ安定させるための添加物です。
油と水分が分離するのを防いで食感や見た目を良くするために多用されています。

この実験に使用されているのは「カルボキシメチルセルロース」と「ポリソルベート80」
日本でも一般的な食品用乳化剤でして、厚生労働省による添加物使用基準リスト(その1その2)にも記載があり、摂取許容量ではそのリスクは極めて少ないとされています。

加工食品で多用されています。
成分表示をひっくり返してみましょう。

お惣菜の蒸し鶏
1001

アイスクリーム
image2

チーズ
image1-2

乳製品、特に菓子系には100%近い確率で入ってます。
ドレッシング系、ノンオイルなど健康食品系にも多いです。

美腸には添加物は避けたほうが無難

健康右翼派なみに、添加物を毛嫌いするのもストレスになりますが、良いか悪いかで言えば、やはり「悪い」です。

直接的に悪い影響はなくても、腸内細菌になんらかの影響を与え、間接的に影響が出たり、複合的に栄養吸収を阻害したり、やっぱり何かしら影響はあります。

腸疾患を抱えている、もしくはリーキーガットや免疫不全の場合は、添加物の多い食生活は避ける、もしくは機会を減らすことを心がけたいところ。

利便性優先で、選択がない場合は添加物の多い加工食品にお世話になるとしても、普段の食事では自分で料理して食べる習慣を大切にすることですね。

 

 

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