処方薬の消化酵素「タフマックE」高齢者の消化補助を考える

今年の3月、一旦あの世へ渡り掛けた父だったが、まだやることがあるのか、いったんこの世に手戻りとなった。

持ち前の自立心の強さで、介護無しで生活しているが、明らかに自身の寿命が尽きる日が近いのを本人は実感しており、目下終活中

健康で元気な時から、分子栄養学には理解は示すものの、サプリメントの類は紹介してもなしのつぶて。

しかし、今回の帰省時に、消化酵素の「タフマックE」を紹介してみたら、これが父にはヒット!

病院薬剤師だった父は、「タフマックE」が何かを熟知していたおかげで、テーブルに置いておいたら、自分からせっせと摂るようになりました。

病院処方の消化酵素「タフマックE」

タフマックEは、昔から存在する胃腸のお薬で、内容は消化酵素。
消化の補助に使用する病院処方薬だ。カプセル状で、高齢者の嚥下にも問題のない大きさ。

配合される消化酵素は7種類

ジアスメン (Diasmen)
ジアスターゼ (Diastase)
オノテース (Onotease)
モルシン (Molsin)
ボンラーゼ (Bonlase)
セルロシンA.P (Cellulosin A.P.)
パンクレアチン (Pancreatin)
ポリパーゼ (Polypase)
オノプローゼA (Onoprose A)

パンクレアチン、ジアスターゼを始め、炭水化物、脂質、たんぱく質を分解する酵素がバランス良く配合されています。
副作用もなく、飲み合わせも気にしなくて良い。

病院で処方してもらえるので、保険が使えるのもメリット。

父は薬剤師のくせに(薬剤師であるがゆえに!?)サプリメント嫌いなのですが、タフマックEについては、「これはいいアイデアだね、今度、担当医に処方してもらおう。」だそうです。
よかった、よかった。

高齢者に消化酵素をお勧めしたい理由

通常、高齢者の消化吸収力はかなり低下しています。

消化酵素が十分なお年寄りなどいないと言って良いかと。

いかに身体に負担なく、日常生活に十分な栄養が摂れるかが重要ですが、高齢になると塊肉などを好まなくなるため、たんぱく質摂取そのものが減ってしまいます。

父の血液検査結果も、低タンパク(低TP、低ALB)が亢進していました。

(関連記事)
熱中症の原因はタンパク質不足!水分を保持するタンパク質「アルブミン」

タンパク異化が亢進すれば、サルコペニアになり、寝たきりになる可能性も大きくなります。

手っ取り早くアミノ酸あたりを飲めるのであれば一番良いですが、高齢者はただでさえ常用薬も多い。
さらに種類を増やせば、本人が混乱するし、理解が得られなければ苦痛しかない。

ビタミン剤やアミノ酸を足すよりも、食事から得られる栄養素を効率化してやったほうが断然良い。

胃腸の負担を減らせるので、消化力が弱ったお年寄りこそお勧めしたいところです。

乳製品不耐性には消化酵素DPP4

父は、牛乳を飲むとお腹がゴロゴロするタイプ

本当は、乳製品・小麦に対する消化酵素DPP4配合のトリエンザを飲んで欲しかったのですが、こちらは英語表記というのもあり自発的に継続させるには難しい様子。まあ仕方ないですね。

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Houston Enzymes, TriEnza with DPP IV Activity, 180 Capsules

いかに効率良く栄養を細胞に届けるかが重要

人間のすべての細胞の活動は栄養に依存しています。

いかに効率良く細胞に栄養を届けるかが分子栄養学の基本のキであり、消化はそのファーストステップ
「消化」が弱れば、川の上流が汚れるので、下流の「吸収」「代謝」にも問題が生じる。

私愛用のお勧め消化酵素はエンザメディカ社

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Enzymedica, Digest Gold + Probiotics, 90 Capsules

 

ですが、高齢者や英語に抵抗ある方は、病院の先生にお願いして「タフマックE」を処方してもらうのは妙案だと思いました。

日本の薬局でも市販の消化酵素は販売しておりますが、必ずと言っていいほど「胃酸抑制剤」が入っており、お勧めできるものが皆無なので。

入手したい方は是非かかりつけの医師に相談してみてください。

 

 

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