歯科医院に絶対おいて欲しい 『歯科でできる実践栄養指導』
歯科医の先生や歯科衛生士、歯科関係の方、必携の一冊です。
先日の安藤先生の本が良い例でしたが、歯科は栄養療法と親和性が高いのです。
口の中を見ればさまざまなことがダイレクトに分かりますしね。
粘膜の状態、骨の状態、自律神経の状態、それらの背景となる食習慣、生活習慣、etc。
病気が顕在化する手前の「予防医学」に、最も近いのは歯科と言っても過言ではありません。
そんな歯科業界のための栄養本がこのたび出版されたので、嬉々としてぽちりました。
”歯科でできる栄養指導”のタイトル通り、歯科で患者に何をどう説明するかが分かりやすいです。
例えば、歯ぎしり、くいしばり。
血糖値の乱高下がありそうか、カフェインの摂取の有無は?など、具体的な確認項目が見開き2ページでまとめてあってナイス。
栄養不足が歯科で判明する例は多い。例えば「嚥下(えんげ)」
嚥下困難症、嚥下障害は、おじいちゃん、おばあちゃん、高齢者だけの特長じゃあないよ。
「アイハーブの大きめサプリが飲み込みにくい」は自律神経系のケアが必要なサイン、その背景にはミネラル不足、特に鉄欠乏が関係しております。分子栄養学を少し学んだ方なら当たり前のことだけど、たぶん国民の9割以上は知らない。
歯科で栄養指導が一般的になれば、日本の国家予算に占める医療費は下がると思う。そのためにも医療保健制度の見直しは、もっと大きなテーマとして優先順位をあげてほしいと切実に思う。
この本、歯科医院の常備本としての作りなのですが、分子栄養学をお勉強している方、これから勉強する方、特にコメディカル・ワーカー分野に激押しします。
コメディカルとは医師以外の医療従事者、薬剤師や看護師、助産師、作業療法士などのことですが、わたしはもっと広義でのコメディカルを提案したい。例えば、パーソナルトレーナー、整体士、鍼灸師、カイロプラクティック、エステやネイリストまで、人の身体に触る方全て。
医師は病気の専門家、健康指導までは忙しくてなかなか叶わないので、代わりに栄養指導、健康指導をしてくれる層に厚みを持たせたい。
日本が世界にも類を見ない超高齢化社会を迎えようとしている時代、日本を元気にするには2つのルートがあって、出生数を増やすか、生涯働く元気な中年&高齢者を増やすか(移民受け入れは別ベクトルの方法論なので横に置いといて)
世のコメディカルワーカーたちへ、分子栄養学を学んで、日本に元気なジジババ増やしません?
日本人の未病に対する意識を高くして、世界に誇る予防医学の国を作りましょう。
わたしは版元サイトから購入しましたが(専門書あるある)、アマゾンでも買えます。