GABAで血糖値が改善される

膵臓β細胞から放出されるGABAは耐糖能を改善する

ちょっとお勉強したことの備忘録です。

膵臓のβ細胞はインスリンと同時にGABA
を分泌、α細胞に存在するGABA受容体
に作用してグルカゴン分泌を低下させ、
高血糖が抑制される。

 

GABAによってβ細胞自体が増える。
α細胞になるはずの細胞が
途中でβ細胞に分化するらしい。

Long-Term GABA Administration Induces Alpha Cell-Mediated Beta-like Cell Neogenesis.

 

GABAは、炎症性サイトカイン
(インターロイキン)の産生を減少させて、
T細胞増殖を阻害、免疫調節効果がある。

つまり、抗炎症+免疫の正常化
ということは自己抗体型のⅠ型
糖尿病にもGABAが関係してそ。

GABAergic system in β-cells: from autoimmunity target to regeneration tool.

 

GABAは、β細胞を保護しβ細胞の機能を回復させ、
インスリン分泌を正常化させる作用もある。

γ-Aminobutyric acid regulates both the survival and replication of human β-cells.

 

ここでいったん膵臓でのGABAの働きをまとめます。

① 膵臓のβ細胞で作られるGABAは
α細胞に作用して血糖値を抑制する。

② GABAは膵臓でβ細胞への分化を促し、
β細胞そのものを増やす効果がある。

③ GABAは膵臓で炎症を抑え、
免疫を調整する働きもある。

④ GABAはβ細胞を保護し機能を回復
インスリン分泌を正常化する。

ビタミンB6不足でGABAが不足する

GABAはアンチストレスホルモンとして
脳での働きはよく知られていますが、
膵臓でも重要な役目があったですね。

膵臓でGABAが低下すると耐糖能が落ちる、
つまり血糖値が上昇しやすくなる。

脳内にとどまらず、膵臓でのGABAも
アンチエイジングのためには減らしたくない。

 

GABAはグルタミンから作られます。

グルタミンをGABAに変える酵素があります。
これをグルタミン酸脱炭酸酵素
(Glutamate decarboxylase)
略して「GAD」という酵素です。

【GABAとグルタミン】カクテルパーティ効果と抑制系神経細胞の関係 | ビタミンアカデミー
GABAという抑制系アミノ酸 GABAとは、アミノ酸の一種です。 正式名称を「γ-アミノ酪酸 (gamma-aminobutyric acid)」と言います。 通称「ギャパ」ですが、某菓子メーカーがGABA入りチョコレートを売り出してますので、けっこう知名度高いと思います。 アミノ酸とは、通常我々の血肉になるタンパク質の原料ですが、 GABAはDNAにコードされませんおで、タンパク質の原料にはなり

このGADの補酵素はビタミンB6です。

つまりビタミンB6が不足すれば、
酵素はうまく働かす、GABAが低下します。
(これは脳内でも一緒、GADにおける
ビタミンB6不足の影響はけっこう敏感)

 

ちなみに、GABA入りチョコレート
なんて商品が存在しますが、
そもそもGABAの分子量はでかくて、
血液から脳内には移動できないです。
つまり効果は期待できません。

ましていわんや膵臓のGABA補給に
使えるわきゃない。
「買うな」とは言いません、
経済を回す効果はありますので。

 

今日のまとめ

・膵臓で作られるGABAが耐糖能を改善する

・GABAを作る酵素はビタミンB6不足で働きが悪くなる

・ビタミンB6不足で耐糖能が低下する可能性がある

 

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