栄養療法が失敗するパターン
栄養療法においてありがちなパターン2つです。
その1. 根本原因を見ようとしない
栄養療法を始めた人にありがちなのが、
始めた当初は「すごく良い」と感じるけれど、
その後、効果が頭打ちになり、サプリメントの量ばかりが増えていくパターンです。
身体を家に例えると、
敗れた壁を補修すれば、急に家の中に隙間風が吹かなくなるので、
体調が復調し、治ったような気になります。
初期段階で感じるこの現象を、
私は「栄養療法のハネムーンステージ」と呼んでますw
その後、あれもこれもと、サプリに手を出し、コストばかりが増えて行く。
サプリメントが根本原因をマスキングをしているので、ちっとも根本解決にならず、
本人の満足感は低迷したままとなります。
これは健康な状態ではありません。
家の壁に害虫やシロアリがいるのかもしれない
壁の内部が腐敗しているのかもしれない
根本原因にアプローチできない場合は、いったん方向性を変えても良いと思う。
私の経験談で言うと、いったんサプリメントを止めて、消化酵素を補充するようにしたら、急に数値が改善してきました。
原因は、栄養の量ではなく、吸収する側の胃腸の問題だったと判明しました。
【消化酵素】タンパク質不足解消には膵臓の負担を減らすべき理由 | ビタミンアカデミー
その2. 効果が出ない時にサプリメントを増量する
タンパク質を増やしても、タンパク質不足を表す数値が改善されない場合、
「さらにタンパク質を増やしましょう」ではなく
どうして改善されないのか?という視点が必要です。
なぜそれだけの栄養の需要が起こっているのか?
なにがサプリメントの効果の邪魔をしているのか?
です。
ここでサプリメントの量を増やしてしまうと、逆に弊害が出ることがあります。
こうなると、栄養療法そのものへの不信感を募らせることになりかねない。
私は過去、プロテインと鉄サプリにおいて、このパターンで失敗しました。
期待された効果が出ない場合、なぜ出ないのかを考えずに、サプリメントを増量するとえらい目にあいます。
効果が出ない場合に「じゃあサプリメントの量を増やしましょう」となったら、
正直、主治医を変更してもよいかも。
栄養療法の可能性
症例検討会で、いろいろな患者様の検査結果を診る作業が好きです。
まるで、その人の細胞の中のミトコンドリアへ、
マイクロスコープで、ズームインしていくような感覚です。
見えないレベルの細胞の動きへフォーカスして、
そして再度、身体の全体像へズームアウトする。
時には、さらにズームアウトしていき、
その人の存在自体が、宇宙と繋がっているかを感じます。
宇宙全体から見て、
存在が否定されている場合は、
否定される原因、すなわち不健康な状態を、自ら選択してる場合があります。
否定するのは、もちろん「本人」です。
宇宙と、本人の存在が、不協和音を奏でている場合は、健康にはなれないのです。
全体を俯瞰すると同時に、細胞レベルの栄養状態にフォーカスしていく
この作業が栄養療法の面白いところであり、
他の医療にはない可能性を感じる部分です。
これ以上書くとアヤシイので今日のところはここまでw