ビタミンDの恩恵を受けられる人と弊害が出る人の違い

マグネシウム不足があればビタミンDサプリは危険

 

花粉症、アレルギーにはビタミンDと
一般の方にも広まってきて
たいへん素晴らしい。

去年の記事(↓)

ワタシもずっとビタミンDユーザです。
あれほどひどかった花粉症もほぼ克服。

夫が風邪をひいても私にはうつらないなど
免疫系全般が向上しているのを実感しております。

 

何かにつけてお勧めできるビタミンDですが、
1つだけ注意点があります。

サプリメントでビタミンDを摂る場合は、
マグネシウム不足に注意です。

 

ビタミンDの血中濃度が上がってくれば
カルシウムとリンの濃度が高くなります。

カルシウムとリンが結合すれば
リン酸カルシウムという結晶がつくられ、
こやつが血管にこびりつくと動脈硬化の原因になります。

リン酸カルシウムが皮膚や関節に沈着すれば、
痛みやかゆみの原因になります。

いわゆる異所石灰化です。

 

参考文献

Magnesium Supplementation in Vitamin D Deficiency.

Role of Magnesium in Vitamin D Activation and Function.

 

カルシウム、リンが適材適所で
有効活用されるためにはマグネシウムが必須です。

つまりビタミンDをサプリメントで摂取する場合には、
カルシウムとリンの影響を考えて
マグネシウム不足には十分注意しなければなりません。

ビタミンDの恩恵を受けられるのは、
マグネシウム不足がない方に限定されます。

 

血液データで確認するカルシウムとリン

血液検査では血清ミネラルが参考になります。

血清ミネラルはデータ値の高低は
あてにならないのですが、
全体のバランスを確認するのには有効です。

血清カルシウムとリン、
この値をかけて35以上になる場合は、
カルシウム不足による脱灰や甲状腺ホルモンの異常、
カルシウム・リンのバランスに注意
と推測します。

 

カルシウムが9.8、リンが4.0、かけると39.2と高い。

この場合、ビタミンDをサプリメントで摂るなら
マグネシウムが絶対必須です

それ以外にも、甲状腺のチェック、
甘いものの食べすぎ、肉食しすぎ
(血液の酸性化)がないかを確認します。

 

カルシウムが9.0、リンが3.1、かけると27.9

カルシウムとリン、かけて30以下なので、
カルシウムとリンのバランスという点ではパス、
ビタミンD推奨。

 

10,000IU以上の場合は血清データの確認が必要

厚生労働省が発表している資料によると
ビタミンDの1日あたりの摂取上限は4,000IUです。

ついこの前、2年くらい前まで2,000IUでした。

いきなり倍に増量するくらい、
ここ数年でビタミンDに対する認識が
変わってきたということです。

 

アレルギーや免疫系正常化を狙う場合は
1日あたり5,000IU以上が目安となります。

ただし、マグネシウム不足がない方限定。

 

臨床分子栄養学実践講座の講義でも、
5,000IU以上を摂取する場合は
マグネシウムを同時に摂取するように

と指導されます。

 

ガンの場合などは、1日あたり
10,000IU以上が推奨
と言われています。

そのレベルになると必ず血清ビタミンD
(25OHDと1.25OH2D)の値
血液検査でモニタリングしなければ
危険
です。

安くて効果の高いビタミンD、
用量用法は正しく認識しましょう!

 

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