高脂血症・脂質異常とナイアシン
我が夫は脂質代謝異常で高LDL、低HDL。
若いころは笑って済ませられましたが、40を超えるとそうもいかないので、引き続き高脂血症対策をあれこれ調べています。
高コレステロールをいい感じで解消するのは「ベルベリン」で、百草丸がかなりイケてるというのは先日アップしたとおりです▼
分子栄養学的に正しくコレステロールを下げる方法 | ビタミンアカデミー
実はベルベリンのことを知ってるドクターって少ないです。
栄養療法で、高脂血症の改善対策としてよく使われているのはサプリメントはナイアシンになります。
ナイアシンによる脂質異常(高脂血症)改善効果
高脂血症ってこういうデータの人のことです↓
LDLコレステロール 173 (ちょっと高い)
中性脂肪 248 (空腹時でこの中性脂肪はあかん)
HDLコレステロール 49 (低っ!)
ちなみに、分子栄養学的には、LDLコレステロール 100、HDLコレステロール 70、中性脂肪 90あたりがバランスのよい健康値という目安です。
私の母が毎晩ビールで晩酌していた頃は中性脂肪は200越えでしたが、毎日飲むのを止めて週一程度にしたら一気に低下しました。
なので、個人的に毎日飲酒習慣のある方は中性脂肪高いという印象。
ところが、この方はお酒はあまり飲まない。月に1~2回。
ご両親も同じような高脂血症ということで、脂質代謝は体質、個人差が大きいと感じます。
我が夫も私と同じものを食べているのに高LDL、低HDLですし。
ナイアシン(ビタミンB3)は、LDLコレステロールと中性脂肪を減少させ、善玉と言われるHDLコレステロールは増加させるとされています。
・高脂血症の被験者44名、ナイアシン 1500mg*12weeksで中性脂肪とLDLコレステロールが減少、HDLコレステロールが増加。(Australia,1994)
・ナイアシンの作用機序。ナイアシンがLDLコレステロール、中性脂肪の合成を阻害、HDLコレステロールの合成は阻害せずに分解を減少させる(USA,2008)
Mechanism of action of niacin.
もはや、ナイアシンによる高脂血症解消効果は間違いないって感じですが、最新の研究だとナイアシンで循環器疾患(動脈硬化とか心筋梗塞)の死亡率とは関係ないという報告もあります。
1968年から2015年まで40,000人ぐらいの追跡調査、ナイアシンによっては死亡率には変化なし(2017,Canada)
Niacin for primary and secondary prevention of cardiovascular events.
これもなんとなく納得の結果です。
コレステロールは高いこと自体が問題ではありません。
分子栄養学的には、高かろうと低かろうと栄養素として「正しく」使えてないことが問題と考えます。
実際の死亡率に関係するのは、抗酸化力の低下とか糖化とか他の要因が大きいんじゃないかと。
なので、ナイアシンだけで高脂血症対策はバッチリなわきゃありませんのでその点はご認識を。
ナイアシンの選び方
ナイアシンも色々あって選び方が難しいところ。
「ナイアシン」だとプロスタグランジン、ヒスタミンの放出が起こって、ナイアシンフラッシュと呼ばれる皮膚のチリチリ感が発生します。
Now Foods, ナイアシン, 500 mg, 100 錠
フラッシュの起きにくい「ナイアシンアミド」はやや肝臓に負担ともいわれています。
けど日本のクリニックで処方されるのはナイアシンアミドの方が圧倒的に多いです。
Now Foods, ナイアシンアミド, 500 mg, 100カプセル
フラッシュを起こさない「イノシトールヘキサニコチネート」とうナイアシンもあるのですが、私自身が試してみてイマイチだったのであまり推してません。
でも良い評価も多いので、体感に個人差があるんでしょうね。
Now Foods, フラッシュフリーナイアシン、250mg、180カプセル
ナイアシン、私は昔苦手だったのですが、それは「ナイアシンアミド」であって「ナイアシン」は大丈夫だと分かりました。
ナイアシンフラッシュのチリチリ感は確かに不快ですが、1時間くらいで治まります。
その後が良い感じでリラックス感があってよく眠れます。
フラッシュがあっても私が一番好きなのは「ナイアシン」
数日続けると身体が慣れてくるのでナイアシンフラッシュも出なくなります。
(ナイアシンフラッシュについてはまた別途まとめます)
高脂血症対策まとめ
高脂血症の改善には食事改善は絶対必要です。
糖質過剰はもってのほか。
食品でいうと、シイタケなどのキノコ類(βグルカン)、大豆などのイソフラボン等が良く知られたところ。
食事改善と合わせてやるなら「ベルベリン」の次点として「ナイアシン」かなと思ってます。
先日テレビタレントのLDLコレステロールが 59という値に驚いた★という話を先日書きました。
低コレステロールの意味する恐ろしさのほうが、世間的には認知度が低いので、
当サイトでは今まで「低コレステロールは危険だよー、早く老けるよー」と啓蒙してきました。
しかしながら脂質異常・高脂血症(高コレステロール、高中性脂肪)を改善する方法のほうが需要が多い。
スタチン系でむりやり下げるよりは健全かと思いますのでご参考くださいませ。