食事前のホエイプロテインが過食防止、体脂肪減少に効果的

食事前のホエイプロテインが体脂肪減少に効果的

食事前のホエイプロテインが過食防止、体重減少に効果的という論文(2015)を見つけたのでメモ

Whey protein preloads are more beneficial than soy protein preloads in regulating appetite, calorie intake, anthropometry, and body composition of overweight and obese men

被験者は45人の男性、BMIが25〜40のぽっちゃりさんに、54gのホエイプロテイン、もしくは大豆プロテインを夕食の30分前に飲むように指示。

その後はいつもと同じ食事、行動パターンで過ごしてもらった。
12週間後の体脂肪と食欲の変化を計測。

ホエイプロテインを飲んだ人たちは、体脂肪が、29.6%から20.4%に減少、
大豆プロテインを飲んだ人は 28.2%から 25.1%に減少した。

ホエイプロテイン群は平均 -9.2%、大豆プロテイン群は -3.1%の体脂肪減少。
体重減少はホエイプロテインが平均 -6.3kg、大豆プロテイン群が平均 -3.5kg。

かなり良い成績です。

一番右のLBM(Lean body mass)は日本語で「除脂肪体重」、全体重から脂肪を除いた分という意味。筋肉(と水分)の増量と解釈してよいかと。

しかも全員、食欲の減少、炭水化物摂取量の低下が有意に認められたとのこと。

この実験からわかることは、

食事前のプロテインに飲むと、

・食欲を抑えられ、過食が抑制される
・炭水化物の摂取量が自然に減る
・体脂肪が減る
・体重が減少する
・大豆プロテインよりホエイプロテインのほうが効果が高い

ダイエットが気になる方には耳寄りな情報ですね。

 

過食を抑える食事前のプロテイン

この実験で評価できる点は、食事前にプロテインを補充することで、過剰な食欲が抑えられる点だと思います。

ついつい食べ過ぎてしまうために太ってしまう人、
そういった方のの食習慣をみていますと、質的な栄養不足に陥っていることが多い。

質的な栄養不足とは、簡単に言うと「炭水化物多めでタンパク質が少なめの食事」です。

炭水化物多めだと、常にインスリン分泌が過剰気味。
手近にあるものをつい食べてしまい、質的な栄養不足から抜け出せない。細胞レベルでは栄養が不足しているため、身体が飢餓状態で、本能的に食べ過ぎてしまう。

タンパク質不足が招く過食衝動です。

例えば、タンパク質が充足することで、ジャンクフードへの欲求が抑えられることはこちらで書きました▼

ジャンクフードはなぜ中毒性があるのか?止めるには高タンパクの朝食が効果的! | ビタミンアカデミー
「フードトラップ」食品に仕掛けられた至福の罠 ピューリッツァー賞受賞ジャーナリスト、マイケル・モスの「フードトラップ」読みました。 一言でまとめると、いかにして消費者の舌と脳をとりこにするか、食品会社はめちゃくちゃ頑張ってきたし、これからも頑張るよ、というお話です。 塩分、糖分、脂肪分、この3つの最適な比率を完璧なものにすることを「脳の至福ポイントの発見」というそうです。 中毒性のある食品を作るた

 

タンパク質の充足で食欲が落ち着く例はよくあります。

炭水化物多めの食事で、どうしても食べ過ぎてしまう場合、食事前にプロテインを飲むのは、効果的ありだと思われます。

ただし、この実験対象となったのは、BMIが25以上、40以下の、かなり恰幅のよい働き盛りの男性。
普段から胃腸の動きも良く、消化液もふんだんに出るおっさんクラスタだと思われます。

実験では、プロテイン54gを500mlの水に溶かして飲んでいます。
これはかなりな量です。

私もプロテインを愛用してますが、20g程度でけっこうお腹は満足します。
胃の弱い人が50g以上、500mlのプロテインを一気に飲むのはハラポチャになり、おすすめできませんので量にはご注意ください。

大豆プロテインよりホエイプロテイン

大豆プロテインより、ホエイプロテインのほうが効果的という結果、ある程度は想定できますが、こんなにはっきり分かれるものなのかという印象です。

ホエイプロテインはカゼインが気になるため、大豆プロテイン、ピープロテイン、お米のライスプロテインなど、今まで色々なプロテインを試しました。

しかし、結局ホエイプロテインが一番体感がよかった。

大豆プロテインは胃にもたれます。甲状腺刺激物質の問題もあります。

ピープロテイン、ライスプロテインはコストがかかるわりに効果が感じられない。

アミノ酸は疲労回復には最高に効きますが、筋肉が増えるという実感はゼロ。

なんだかんだ言って、ボディビルダーがみんなホエイプロテインを愛用するのは、結果が出るためなんですよね。

私は週に2回のトレーニング時にしか飲まないので、パンプアップ効果を優先しました。

カゼインに敏感な人にはおすすめできませんが、そうでなければホエイが一番胃腸の吸収が良いと思います。

愛用のホエイプロテイン。甘すぎないココア味でとても飲みやすい。


Optimum Nutrition, オプティマムニュートリション, 100% Whey Gold Standard, Double Rich Chocolate, 2 lb (909 g)

 

 

我が家の実験結果だと、私は適度に体重が増えて体力増強・スタミナアップに効果がありました。
夫は筋肉が増えました。マッチョ化には、筋トレ+ホエイプロテインです。

ホエイプロテインを飲む場合と飲まない場合ではトレーニング後の疲労感にも違いがあります。

ホエイプロテインは吸収が良いため、痩せすぎの人には適度に筋肉がついて太る効果があると思います。

太った人が体脂肪が減るかどうか、これは未実験。
ついつい食べ過ぎちゃうぽっちゃりさん、チャレンジしてみてください。結果報告お待ちしております。

 

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