甲状腺機能低下症だったときのこと
以前、甲状腺ホルモンと副腎ホルモンの検査を提案され、甲状腺機能低下症が発覚したことがあります。橋本病の抗体は陰性でした。
その後、チラージン(甲状腺ホルモンの一般的な薬)を飲み、ほどなくTSHが5程度まで低下したのですが、
通院する病院を変更、新しい医師に「この程度であれば、お薬を飲まずに一旦様子見というのもアリです。どうします?」と提案され、投薬中止。
しばらく通院をサボり、1年後、再度検査したところ、正常値になっていました。
糖質制限が甲状腺ホルモンに与える影響
当時、栄養療法を始めたばかりで意欲に燃えており、ガリガリ主食を減らしておりました。
朝、夜は主食抜き、昼のみご飯お茶碗に一杯、みたいな感じ。
糖質制限は、甲状腺ホルモンに影響を与えます。
こちらの実験だと、2000kcal以上であれば、200~400gの糖質だと影響なかったよって結果になってますが、
それってけっこう簡単に影響でるんだなぁという印象です。
最初、これを知ったときは、原因はこれだ!と思ったのですが、
実際に影響受けるのはT3のみで、TSHは変わらないとのこと。
糖質制限による「Low T3 syndrome(低T3症候群)」については、江部先生もコメントしております。
糖質制限は、私の場合は3ヶ月やっても全く数値も改善しない、
それどころか腸内環境を悪くして、体調が落ちましたので、ドロップアウトしました。
(当時は無知でしたが、のちに通った分子栄養学実践講座で、副腎疲労がある場合は糖質制限は逆効果になることを知ることに。だからあんなに身体に力が入らなかったのかと納得しました。)
低T3症候群と甲状腺機能低下症は別モノらしいので、原因ではなさそうですが、
T3ホルモンが減るということは、元気がなくなる、代謝が落ちるといった影響がありますので、
糖質制限やる人は事前知識として知っておいたほうが良いかと思います。
大豆の取りすぎが甲状腺機能低下を招く可能性あり
当時、栄養療法を始めたばかりで、大豆プロテインの消費量がハンパじゃなかったのです。
主食を抜くので、その代わりに朝、昼、晩、寝る前と、2kgのビッグサイズがあっという間になくなっていました。
大豆には、ゴイトロゲンという甲状腺腫誘発物質が含まれており、甲状腺ホルモンの生成を妨害する作用があります。
ゴイトロゲン以外にも、ゲニステイン(大豆イソフラボン)は、甲状腺ホルモンの生成を遮断することがあるようです。
また、大豆に含まれるフィチン酸塩が、亜鉛をキレートするので、甲状腺ホルモンに必要なミネラルが不足するという二次被害もありえます。(プロテインの場合は、さすがにフィチン酸塩は含まれていないとは思いますが)
我々の祖先は、そういった負の影響を、味噌、醤油、納豆のように、発酵させてリスクヘッジしてきたわけですね。
昔の人の知恵が正解てことです。
糖質制限の収束とともに、大豆プロテインもリストラしましたので、
今となっては、これが原因だったかどうかは不明ですが、
時期がちょうど被ってますので、まあ何かしら関係はあったのかもしれません。
「甲状腺機能低下症」の症状
甲状腺は、喉仏にある内分泌腺で、代謝ホルモンであるサイロキシン(T4)とトリヨードサイロニン(T3)を合成。
合成能力が弱いと、脳から「ホルモンを作れ」と指令(TSH)が出ます。
なので、ホルモン分泌能力が下がると、TSH(命令)が上昇。一般的にはTSH10以上になると治療対象となるようです。
高齢女性では割とよくあるらしく、40代以降の女性の20%は、慢性甲状腺炎と推計されるらしいのですが、健康診断では検査項目に含まれていないので、疑わしい場合は自分で病院に行く必要があります。
私の場合は、実際に働くT3は分泌されており、TSHのみ高い状態だったので、症状がとくに無く、「潜在性甲状腺機能低下症」と分類する場合もあるようです。
そういえば、会社の健康診断で1回だけ「徐脈」と診断されたことがあり???だったのですが、
甲状腺機能低下症の症状のひとつに、脈が遅くなる(徐脈)があると知り、あとから合点がいきました。
私の場合、一過性だったようで、最後の数値は正常だったわけですが、もともと遺伝的に甲状腺が弱いのだと思います。
80歳の母も、検査したらバッチリ低下症と診断されて、チラージン25を飲んでいるとのこと。歳も歳なんで、検査すれば何か出てくる年齢なんですけどね。。
いずれにせよ甲状腺機能は今後も定期的に経過観察していきます。