【ビタミンA】手のひらが黄色いのはタンパク質不足かも

ミカンを食べて肌が黄色くなるのはタンパク質不足

時々、妙に肌の色が黄色い人がいます。
タンパク質不足でカロテノイドの色が出ちゃってる人です。

カロテノイドは、レチノール(ビタミンA)に変換されます。
変換されたビタミンAは、いったん肝臓に蓄えられ、そこから必要に応じて身体の各部位に運ばれます。

この時、ビタミンAを運搬するのが、
RBP(レチノール・バインディング・プロテイン)、日本語で「レチノール結合蛋白
というタンパク質のトラックです。

なので、タンパク質不足があれば、ビタミンAは、肌や粘膜など必要な部位には届きません。

 

肌の色にでるなんて嘘やん、と思うかもしれませんが、
イギリスのセントアンドリュース大学が真面目に研究してます。

学生使って実験したら、たった6週間で、肌の黄色味が増したよていう結果に
You Are What You Eat: Within-Subject Increases in Fruit and Vegetable Consumption Confer Beneficial Skin-Color Changes

ベジタリアンや、ダイエットしてる人は、野菜や果物をメインに摂取することになり、脂質もタンパク質も低下して、肌の色が黄色くなります。

特に、紫外線や人種による違いが少ない手のひらは、色がよく分かる部分。

これなんか、黒人のβカロテン摂取不足は手のひらの色をチェックすればよくね?
という結論になってて面白いです。
Effect of beta-carotene supplementation on African skin.

 

私は、子供の頃、肌がかなり黄色寄りでした。

冬にミカンを食べると、手のひらが真っ黄色になっていました。
低血糖症で、お肉は得意ではありませんでしたし。
まあ子供は成長期なので、タンパク質の消費も激しいですしね。

ローフードにこだわって、低温圧搾ジューサーで人参ジュースをせっせと作っている頃も黄色でした。
タンパク質不足で、ビタミンAとしては使えていない証拠です。
(抗酸化物質としては役には立ってたかもしれませんが)

 

せっかく栄養を摂っても、それを使えないケース(サプリメントが効かないケース)の背景には、タンパク質不足があることがほとんど。
ビタミンAよ、オマエもか。て感じ。

ビタミンAと亜鉛

亜鉛が不足すると、血中のレチノ-ル(ビタミンA)濃度が低下します。

RBP(レチノール結合蛋白)の生成には、亜鉛が必須なので、亜鉛不足でも同じ症状が出るんですね。

亜鉛ビタミンAはセットで働くのです。

ドライアイやドライマウスなど、粘膜の弱い人が、亜鉛を取ることで改善するのは、肝臓からビタミンAを引き出すことが可能になるのも一因ということです。

ビタミンAの過剰症について

過剰症に関しては、1995年に出たこの論文がセンセーショナルで、
「ビタミンA過剰 = 奇形児! 大変だ! 怖いぞ!」
みたいな世論になってしまい、後世に伝えられたのが始まりらしいです。

しかし、よくよく調べてみると、実験に使われたのは、最も活性の強い「レチノイン酸」であったことが判明、

「レチノール → レチナール → レチノイン酸」と変換されるときに、
身体が自動調節するので、サプリメント(レチノール)は関係ないじゃん(イマココ)
てな感じ。

それ以外にも、ビタミンAの過剰は死亡率を上げたとか、そんな論文がチラホラあるのですが、
それこそタンパク質不足とか亜鉛不足で使えなかっただけなんじゃね?といった印象で、その辺は今後の研究に期待です。

ビタミンAの真実!なぜ過剰症で奇形児が生まれるという説になったのか!? | ビタミンアカデミー
ビタミンAの過剰症とは何のことなのか? ビタミンAの体内での変換は以下のとおり βカロテン → レチノール → レチナール → レチノイン酸 野菜に含まれるのが βカロテン うなぎや鳥レバーに含まれるのが レチノール レチノールとレチナールは相互に変換可能で、身体が自動調節してくれる。 なので過剰症の心配は不要。 問題は一番最終形の「レチノイン酸」で、過剰になったときに「レチナール」に戻す方法を身

ミセル化タイプのビタミンA

ビタミンAは脂溶性です。

私の場合は、中性脂肪が低く、コレステロールも高くない、脂質代謝が苦手なタイプなので、
アドバイスもらってビタミンAを「ミセル化タイプ」に変更しました。

ミセル化とは、極小の粒にすることで水溶性にした状態(ミセルは「粒」の意味)
界面活性剤を使って乳化させているわけではなく、技術の一つなので、特に添加物はありません。
Kirkman Labs, マイセライズド・ビタミンA リキッド, 1 液量オンス (30 ml)

 

Bスポット治療を始めたので、不足しないよう1日1〜2滴補充。

「肌の色」ブルーベースとイエローベース

肌のタイプ分けするのに、「イエローベース」、「ブルーベース」という言い方をします。

イエローが強いのは、タンパク質不足でカロテン使えてない疑惑大です。
ブルーが強いのも、タンパク質不足で貧血の疑惑大です。

ファッションカラー診断の先生は、何色が似合うかを観察していますが、
栄養療法では栄養状態を観察しています。

隣の人と、手のひらを比べて観察してみましょう。
理想はヘモグロビンの色を反映したほんのりピンク色ですね。

【追記】植物性カロテンはビタミンAに変換されにくい

情報いただきましたので、追加します。

遺伝的に、βカロチンからビタミンA(レチノール)への変換能が劣る人がいるそうです。
BCMO1の一塩基多型で、調査によると、その割合はおよそ27~45%

通常の人と比較して、わずか9%の変換率しかなく(なんと!)、
その場合、血中βカロチン濃度が高くなり、レチノールが低くなる。

(参考)「野菜と果物の色に宿るチカラ」野菜や果物に含まれるカロテノイドと疾病の予防,改善

みかん食べて手のひらが黄色くなる人は、この遺伝タイプかもしれません。
私は多分該当していそうな気がします。

 

やはり、植物性のビタミンAは不利ですね。
植物性のβカロチンを小腸で変換するのも、さほど効率が良くなく、
変換には鉄も必要となるため、貧血だとさらに変換効率が落ちるとのこと。

Iron dependency of beta-carotene 15, 15′-monooxygenase in Caco-2 TC7 cells

遺伝的に変異があれば、90%以上のカロテノイドは変換されずに、お手手を黄色くするだけ、
はやり、レバーやうなぎ、卵など動物性の食品が、ビタミンAの補給源として優れています。

人参食べていればビタミンAは不足しないと思っている方はどうぞ意識改革を。

 

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