猫背で男性ホルモンが低下!ストレスホルモンが増加!たった1分の姿勢で性格も変わる

たった1分間の姿勢でホルモンの状態が変わる

態度、姿勢と内分泌ホルモンの関係について調べたハーバード大学とコロンビア大学の共同研究がたいへん面白かったのでご紹介します。

Power Posing: Brief Nonverbal Displays Affect Neuroendocrine Levels and Risk Tolerance

 

被験者は、女性26名、男性16名の合計42名
心臓のテストだと言われ、本当は何の実験かは知らされていません。

それぞれ個室で、「ハイパワーポーズ」と、「ローパワーポーズ」を1分間続けてもらいます。
左がハイパワーポーズで、手足を開く、胸骨を広げる。
右がローパワーポーズで、手足を閉じて、胸を狭める。

その前後で、唾液中のコルチゾールとテストステロンを検査した結果です。

ハイパワーポーズは、テストステロンが大きく増加、ローパワーポーズはテストステロンが減少。

反対に、ストレスホルモンのコルチゾールは、ローパワーポーズで増加しています。

コルチゾールの場合、ローパワーポーズで増加した分より、ハイパワーポーズで減少するほうがより顕著です。

簡単にまとめると、

・胸を張る → テストステロン(男性ホルモン)が増加!
・猫背になる → コルチゾール(ストレスホルモン)が増加!

たとえ、何のストレスを感じていなくても、手足をすぼめて猫背になると、ストレスホルモンのコルチゾールは実質上がっちゃうってことです。
反対に、態度だけでかくすれば、実質テストステロンは増加するということ。

身体と内分泌系の反応おもしろいですね。

 

不安を感じてストレスが高まっている場面では、意識的に胸骨を開いて手足を伸ばすことで、ストレス反応を減らすことができるということです。これ日常的に使えそうです。

 

 

猫背だと臆病でリスクを取らない

この実験には続きがあって、被験者には、ポージングのあと、現金を賭けたゲームをしてもらいます。

2ドルあげる、でもこのゲームにチャンレンジして勝ったら4ドルあげる、その代わり負けたら2ドルは没収だけどどうする?というもの。

 

結果、ハイパワーポーズのグループは、ゲームにチャンレンジする人の割合が、ローパワーグループに比べておよそ4倍だったとのこと。

ハイパワーポーズによりテストステロンが増加、リスクを取り、チャレンジ精神が強くなったという結果です。

 

今一番テストステロンが多そうな、旬な男性といえばこちらのお方

このお方が、猫背で腕組み、手足をちんまりさせていたら、大統領になれていたでしょうか?
愚問ですねw

 

臆病、ヘタレ人生を自認する方は、姿勢と態度から変えてみるとよいです。
「心の状態はさておき、姿勢を正して見た目から変えてみましょう」
これは間違ったアドバイスではなく、ちゃんと科学的なアプローチです。

ストレスホルモン「コルチゾール」の作用

コルチゾールは、別名ストレスホルモンと言われ、ストレスを感じた時に副腎から出るホルモンです。

古代、人類が獣を追っていた時代に、近くに敵がいると、怪我をする確率が上がります。

空腹に耐えられるよう、筋肉を壊して糖新生を促し、血糖値を上昇させておく。
いつでもダッシュできるように、血圧を上げ、怪我に備えて白血球を増加させる。
これがコルチゾールの働きです。

現代は、獣も天敵もいなくなりましたが、コルチゾール発動のシステムだけは残りました。

コルチゾールは、自分の身を削ってエネルギーを作るシステムなんで、老化を加速させます。
むやみに発動させることは、アンチエイジングには大敵です。

 

ふと思ったのですが、病気で具合が悪い時、手足を縮めてお布団の中で丸くなります。
あの姿勢はコルチゾールレベルを上げるためなのかもしれません。

コルチゾールは自家製のステロイド、効き目の強力なお薬ですから。
具合が悪いときに、ドーンと手足を伸ばして大の字で寝る人いませんよね??

人間は見た目がすべて

人生50年近く生きてみると、「人間見た目がすべて」を実感します。
栄養療法でも、漢方医の望診と同じく、見た目の印象をとても大事にします。むしろ血液データや本人の主訴よりも、望診のほうが正しい情報が得られることが多い。

 

「ストレスを感じるから猫背になる」は真ですが、
「猫背だからストレスを感じる」もまた真。
「姿勢をコントロールすれば、なりたい自分になれる」ということです。

 

今、ストレスを感じているそこのあなた!背伸びしましょう!背伸び!

 

 

 

 

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