「妊活中はロキソニンをやめておけ」の理由

「妊活中はロキソニンをやめておけ」の理由

まごめじゅん

妊娠は「炎症」と関係があります。炎症を抑える痛み止めのお薬は、妊活中の女性は注意したほうが良いかも。

「排卵」は、プロスタグランジンが作用して起こります。

プロスタグランジンの産生を止める痛み止めのお薬と、排卵の関係について知っておきましょう。

プロスタグランジンについて

プロスタグランジンについて、軽く復習です。

プロスタグランジンE2とは、アラキドン酸から代謝されて出来る痛み・炎症の元です。

細胞膜内のリン脂質から、アラキドン酸、プロスタグランジンE2と代謝されます。

NSAIDs(読み:エヌセイズ)という痛み止めのお薬があります。

NSAIDsは、アラキドン酸からプロスタグランジンを作るときの酵素(COX)を阻害する作用があります。

NSAIDs系の痛み止めをのめば、「アラキドン酸」が減るので、痛み・炎症が止まる仕組みです。

プロスタグランジンE2は排卵に関係している

プロスタグランジンは、排卵を助ける働きがあります。

例えば、アラキドン酸を作る遺伝子をぶっ壊したマウスは、卵胞は発達するものの、排卵は起こりません。

アラキドン酸を生成できなくなったCOX-2欠損マウスは、正常な卵胞発育はするものの排卵が出来なくなる。

Nonsteroidal anti-inflammatory drugs and reversible female infertility: is there a link?., Drug Saf. 2002;25(8):545-51.

アラキドン酸の代謝を止めるNSAIDs系は、排卵機能を損なうという指摘もあります。

COX-2阻害は排卵、受精、着床に大きな影響を及ぼし、NSAIDは人間の不妊症に関係している可能性が高く、女性の排卵機能障害の原因となる可能性があります。

Non-steroidal anti-inflammatory drugs (NSAIDs) and ovulation: lessons from morphology., Histol Histopathol. 2006 May;21(5):541-56.

プロスタグランジンE2の産生をストップさせるNSAIDs系の痛み止めを、妊娠を希望している女性が使いすぎるのは疑問です。

NSAIDs系って、具体的な商品名で言うと、ロキソニンやイブです。

とてもよく効くので、使っている方が多いですね。

マタニティブルーの背景

平良先生が「妊娠とは炎症反応である」と言っておられたのが印象的でした。

「プロスタグランジン⇒炎症、プロスタグランジン⇒妊娠」です。

例えば、マタニティブルーという症状があります。

妊娠中にうつっぽくなることです。妊娠初期に起こりやすいそう。

マタニティブルーは、身体が炎症反応を抑えすぎないよう、メラトニンの産生を控えているせいではないか?とおっしゃる平良先生。

(うなるよね~、この考察。さすが平良先生だわ。)

例えば、、炎症を強く抑える効果の高いメラトニンサプリ

最近では、トランプ大統領がコロナ感染時に使っていたと話題になりました。

妊娠希望の女性は、メラトニンサプリは控えるほうが良いかもしれません。

無駄に炎症反応を抑えすぎて、排卵まで抑制する可能性もゼロではありませんので。

サラダ油の「炎症の元」である理由

プロスタグランジンを増やす代表的な食品と言えばサラダ油です。

サラダ油に含まれるリノール酸が、プロスタグランジンE2へと代謝され、アトピーやアレルギーの原因となっていることは、少し栄養に詳しい方なら周知の事実。

では、なぜサラダ油にリノール酸が多いのでしょう?

先ほどの排卵と炎症の関係を踏まえていれば、簡単ですよね。

サラダ油は種子のエキス。

種子とは、命の元。

人間でいえば妊娠そのものです。

リノール酸が生命のスタートと関係する栄養素であることは、想像に容易い。

植物たちは、次の世代をスタートさせる物質を種に仕込みました。

植物たちの次世代のために必要な、わずかな炎症のためにリノール酸は存在しています。

その脂肪酸のみを絞り出して、濃縮して、食事として多用しているのが現代人。

アレルギーやアトピーなど、炎症疾患が起こりやすくなるのは自明ですねぇ。

排卵とNSAIDs(痛み止め)

一般の方は、排卵と痛み止めの関係をぼんやり知っておけばよろしいかと。

分子栄養学を学ぶみなさまは、プロスタグランジンとリノール酸の関係を熟知するのは基本ですが、プロスタグランジンが排卵を含め妊娠と関係が深いこと、覚えておいて損はないです。

それに付随して、メラトニンサプリは、子供や妊活中の女性には禁忌であることも。

サラダ油のリノール酸が、なんで炎症反応を強くするのか?「リノール酸は”命のスタート”物質かもよ」という小話は(私のセミナーネタなので)忘れてください。

   

今日のポイント

  • プロスタグランジンが排卵と関係している
  • 妊娠希望女性は、NSAIDs系痛み止めの多用に注意
  • 妊娠希望女性は、メラトニンサプリに注意

  

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