揚げ物食べ過ぎはビタミンA不足の理由
ビタミンAと言えば、脂溶性のビタミン。
油と一緒に吸収率アップなんて言われてますが、こと「揚げ物」となるとちょいと話は別です。
ご存じのとおり、現代の揚げ物(特に外食)はリノール酸リッチ。
リノール酸が高温になるとヒドロキシノネナールという毒物が出来て、当然ながら揚げ物を食べるとそれも一緒に摂取することになります。
毒物も少量であれば、人間は解毒する仕組みを持ってます。
例えば、ヒドロキシノネナールを代謝して無毒化する酵素はADH(アルコールデヒドロゲナーゼ)が関係しております。
ADHを使えなくしたマウスはビタミンA不足になってしまう(涙
Alcohol and Aldehyde Dehydrogenases: Retinoid Metabolic Effects in Mouse Knockout Models
実はここで問題がありまして、ADHという酵素はビタミンAを”使える形”に変える酵素でもあるのです。
具体的に言うと「レチノール」という、身体の中を駆け巡る輸送体としての状態から
実際に細胞に効力を発揮する「レチナール」という形に変えるときの酵素です。
栄養素は食べるだけじゃ意味がない。
使える形になって初めて効力を発揮するのよ。
もしも、リノール酸リッチの揚げ物ばっかり食べてると、ヒドロキシノネナールをやっつけるために酵素が使われてしまいます。
ビタミンAを使える形にするADHが足りなくなるのです。
もちろん、ビタミンAを使える形に変える酵素はほかにも用意されてるので、全くなくなるわけではありません。
もうちょっと詳しい記事を以前も書いてるのでご参考ください↓
ビタミンA不足は何に効く?ビタミンA不足の症状は?
ビタミンAが効くのは、とりあえず以下3つを覚えましょう。
①皮膚
②免疫(粘膜)
③目
ビタミンA不足の具体的な症状は、、
皮膚がかさついたり
風邪ひきやすくなったり
ドライアイ、ドライマウス
下痢したり、などなど
揚げ物って何かと曲者です。
これはほんの一例。
揚げ物は多食しないにこしたことはないですよ。
美味しいですけどね。
外食で揚げ物多食しない。
家で揚げ物食べるときは油は1回で変える、
リノール酸リッチのコーン油、紅花油などを使わない。
くらいな意識を持つといい感じです。
今日のポイント
・ビタミンAを代謝する酵素ADHは、
リノール酸が高温になったときに生じる
ヒドロキシノネナールを代謝する酵素でもある