アンチエイジングは抗炎症力!健康なお年寄りになりたければ炎症を抑えるべし

健康なご長寿さんは抗炎症力が強かった!

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長寿の人は何が違うの?という素朴な疑問をリサーチした、慶大医学部と英国ニューキャッスル大による2014年の発表です。
100歳以上の超高齢者とその家族である85~99歳の高齢者、計1,554人を調べたとのこと。

Inflammation, But Not Telomere Length, Predicts Successful Ageing atExtreme Old Age: A Longitudinal Study of Semi-supercentenarians

肝機能、腎機能、炎症、テロメア(細胞老化の指標である染色体、短いほど細胞が短命)の長さなど広範に調査。

その結果、肝機能、腎機能、糖代謝、脂質代謝はあまり老化とは関係が無かった、一番影響が大きかったのは炎症の有無だったそう。
認知機能と生活の自立を保持している高齢者は、いわゆるIL-6、CRP、TNFαといった炎症マーカーの値が低いことが特徴だったとのこと。

炎症と老化の関係は、近年発表が多いテーマで、こちらはマウスの実験ですが、慢性的な炎症があると細胞は2倍速で老化するとのこと。これも英国ニューキャッスル大、2014年の発表。

Chronic inflammation induces telomere dysfunction and accelerates ageing in mice

老化が速い人では慢性炎症を示す物質の血中濃度が高い傾向にあるとのこと。

この場合の炎症はいわゆる強い炎症反応ではなく、微小な慢性炎症です。
慢性炎症の直接的な有害性がはっきりと確認されたのはこれが初めてだそう。

慢性炎症とは?

慢性炎症の怖いところは、本人に全く自覚がないところです。
歯周病、歯根感染などが良い例で、痛みや腫れを感じないけれど、四六時中ずっとくすぶってる状態。

喉の奥、慢性上咽頭炎も自覚症状無しなので要注意。

昨今では、鬱病などの精神疾患も、実は脳細胞の炎症が原因だと分かってきてます。
自閉症や発達障害などの子供たちも、脳の抗炎症アプローチを行うと、症状が改善するらしい。

栄養を吸収するにも、腸粘膜の抗炎症対策が何より大事だと何度も述べてきましたが、炎症があれば、サプリメントも効かないしプロバイオティクスも無駄になる。

炎症があるかどうか?ですが、低アレルギー(IGG抗体)検査で、反応が多い人は腸粘膜に炎症があるので要注意。
もしくは、血液検査で抗体タンパクのγグロブリン値が高めの人。

通常の健康診断で出る CRP、TNFαといった値が高めの人も注意。
健康診断でひっかかったら、もうそれは微炎症というより直球で炎症ですが。

抗炎症対策とは?

喫煙や飲酒、運動不足など、分かりやすい炎症因子はおいといて、慢性炎症を起こさない生活とは何か?を考えてみます。

・ストレスを避ける、過剰に頑張るをやめる

慢性炎症の原因になりやすいのが、副腎ホルモンのコルチゾール
コルチゾール自体は、身体にストレスがかかると抗炎症のために出動するのですが、長々と居座ると逆に炎症作用があります。
副腎機能を必要以上に酷使しないこと。

・高糖質な食生活をやめる

あたりまえですが、血糖値を上げやすい食事は、高血糖で血管が傷つくので炎症の元。

・トランス脂肪酸を避ける

細胞の抗炎症を語るとき、細胞膜の原料となる脂質のクオリティは大事です。
トランス型脂質は、脂質の形として安定しているので、保存性が良い。パン、クッキー、加工肉、あらゆる食品に使われてます。保存料無添加をやけに強調する無添加食品にも要注意。
安定性のない脂質のほうが、細胞が柔軟性を保てる、すなわち炎症を起こしにくい細胞となる。
鰯やジャコなどの小魚、鮭など、すぐ腐敗する食品のほうが優秀ということ。

・リーキーガットを治す

ちょっとしたストレスは、ストレッサーが無くなれば去っていきますが、食事は毎日3回。
リーキーガットがあれば、未消化物が吸収されてしまいますので、抗体反応により慢性炎症のもとに。
毎日3回もそのようなリスクに晒されるのは炎症のリスク高。
間接的に、小麦のグルテンや乳タンパクのカゼインも、慢性炎症には良くないということ。
やはり腸の4Rは大事です

(関連記事)
・リーキーガットの治療法「腸の4R」とは?

アンチエイジングの基本は「抗炎症」

アンチエイジングの基本は、坑酸化、抗糖化、抗炎症の3本柱です。

なぜ抗酸化が大事かというと、ヒドロキシルラジカルなどの酸化物質が細胞を攻撃して炎症を起こす、だから無毒化する抗酸化物質が大事。

糖化も細胞が傷つき柔軟性を失うので、炎症を起こしやすくなる。

動脈硬化の本当の原因も、コレステロールではなく、血管に起きた炎症であり、炎症を起こす原因が、食後高血糖つまり血管細胞の糖化ということ。

(関連記事)
・低いのはむしろ問題ありのコレステロール!食べるものは関係なかったという話

つまり、一番避けるべきは「炎症」であって、そのための抗酸化であり、抗糖化であるとも言えます。

アンチエイジング、すなわち若々しい身体を保ちたのであれば、抗炎症アプローチは外せませんね。

 

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