タンパク質のジレンマ
タンパク質は大事。
なぜなら人間はタンパク質の塊だからだです。
タンパク質が劣化することにより老化が始まると言っても過言ではありません。
いかにタンパク質を不足させないか、この点に主眼をおくと「タンパク質をとにかくたくさん食べなさい」という極論になります。
ところが、食べても食べてもタンパク質の状態が良くなるどころか、状態が悪くなる人すらいます。
タンパク質はたいへん大きな分子です。
身体にとっては異物であるため、多大な消化力が要求されます。
高タンパク質が身体に負担となり、消化管の炎症によってかえって低たんぱくを招くケースが多いのも事実です。
タンパク質のリサイクル率を高める方法
身体では、およそ200gのタンパク質が毎日入れ替わっています。
200gのタンパク質が分解され、200gのタンパク質が合成されているということです。
実は、食べ物から得られるタンパク質で入れ替えが行われるのは70g程度です。
残り130gは、自らのタンパク質を壊して再度新しいタンパク質に構築しなおしています。
毎日入れ替わる200gのタンパク質、これを「アミノ酸プール」と言います。
食事によって影響を受けるタンパク質は三分一、
リサイクル率によって影響を受けるタンパク質が三分の二、
つまり、タンパク質はリサイクルのほうが影響が倍ということです。
では、タンパク質のリサイクル率を高めるにはどういった方法があるのかというと、ポイントは「睡眠」と「断食」です。
タンパク質のリサイクル(細胞の自食・オートファジー)は主に寝ている間に行われることが分かっています。
良質の睡眠がいかに大事か、良く分かりますね。
ストレスがあれば自律神経のスイッチの切り替えがうまく行われません、
睡眠の質が劣化すれば、タンパク質のリサイクルに影響が出ますから病気になります。
その次は「断食」いわゆる「ファスティング」です。
ある一定期間、強制的にタンパク質消化による身体の負荷を減らすことで、小胞体ストレスが開放されます。
タンパク質のリサイクル率を強制的に改善するという治療法がファスティングです。
私自身がマクロビオティック、ローフードで低たんぱく食には散々な目にあいましたので、ファスティングについても懐疑的だったわけですが、
所属する勉強会でファスティングのプロの指導士の方々から知見を得るにつれ、ファスティングの概念そのものが変わりました。
ここで言う断食ですが、修行の断食とは違います。
このイメージじゃないですよ↓
お粥や少量のフルーツだけを食べる断食道場とも違います
私の認識では「ファスティング」とは、血糖値が下がり過ぎないよう糖質を酵素ジュースで確保しながら、最低限必要なミネラルだけ摂って胃腸を休めるという手法のものです。
酵素ドリンクが非常に甘いのですが、実際は甘味を感じないくらいまで希釈して飲みます。
酵素ジュースが「ブドウ糖点滴」に該当するわけですね。
「臨床分子栄養医学研究会」でグループファスティング実験開始
今日から、私が所属する「臨床分子栄養医学研究会」で、大々的にグループファスティングの実験が始まりました。
参加者は医師、薬剤師、整体、鍼灸、その他のコーメディカル従事者など、医療関係者がほとんど。
ファスティング中は継続的に血糖値の計測を行い、ファスティング前とファスティング後で血液検査をして変化を観察するという、けっこうガチな人体実験です。
多くのカウンセラー仲間、ドクターが実験に参加しています。
私自身は今回は参加を見送りました。
かなり迷ったんですけどね、先生方と一緒に出来る非常に貴重なチャンスでしたから。
本日14日に会食の予定があったという理由もありますが、自分の持病ともいえる低血糖症がどうなるか、不安がぬぐい切れなかったんです。
個人的にはファスティングは「ファスティングによる効果を最大化できる基本的なベースの体力が出来てからやるべし」と考えています。
今の自分には少し時期尚早のような気がしています。
とはいえ、今年中にファスティングチャレンジする予定です。
ファスティングで身体はどうなるか?効果はどうなのか?
今後、結果レポートも書きたいと思います。
(※ファスティングは荒治療であることには変わりありません。やり方を間違えば逆効果です。必ずプロの指導のもとやってくださいね。)