初乳『クロストラム』がリーキーガット治療に効果的

初乳『クロストラム』がリーキーガット治療に効果的

「クロストラム」とは、初乳のことです。

初乳とは、分娩後の初期、ごく限られた期間に分泌される乳汁のこと。

 

明確な定義はありませんが、分娩後3日~1週間以内に分泌される乳汁のことを指すようです。

その後に分泌される乳汁とは組成が異なっており、乳糖はほとんど含まれませんが、免疫抗体、成長因子、消化酵素、ラクトフェリンなどは豊富に含まれます。

 

この「初乳」が、免疫強化に良いという話を聞いたのは、臨床分子栄養医学の勉強会でガンの治療に成果をあげているドクターの発表を聞いた時でした。

ガン治療の際に効果的なサプリメントの一覧があったのですが、そのうちの一つが「初乳」でした。

最初は「初乳?なんじゃそれ?」でしたが、調べてみたところ、初乳がリーキーガット治療に効果的という文献をたくさん発見し、すっかりはまってしまいました。

最近はずっと初乳(英語でクロストラム「clostorum」)関係の論文探してます。

 

過度な運動に起因するリーキーガットの改善に牛の初乳が効果的(2017,Poland)

Oral Supplementation with Bovine Colostrum Decreases Intestinal Permeability and Stool Concentrations of Zonulin in Athletes

 

乳牛の初乳と亜鉛カルノシンが、リーキーガットによる消化管炎症を緩和するのに効果的(2016,England)
(※亜鉛カルノシンは亜鉛とLカルノシンの合体版、胃潰瘍の治療薬で日本の商品名は「ポラプレジンク」です)

Zinc carnosine works with bovine colostrum in truncating heavy exercise-induced increase in gut permeability in healthy volunteers.

 

乳牛の初乳が運動起因のリーキーガットによる熱中症を予防(2011,England)

The nutriceutical bovine colostrum truncates the increase in gut permeability caused by heavy exercise in athletes.

 

牛の初乳は運動・熱による虚血性胃腸炎、リーキーガット、免疫機能の改善に効果的(2013,Greece)

Exercise and exposure to heat following bovine colostrum supplementation: a review of gastrointestinal and immune function.

 

激しい運動が日常となっているアスリートは、ストレスでリーキーガット(腸がボロボロになる)になって毒素が血中へ移行、免疫が低下するという問題を抱えており、それをどう予防するかってのが論点になってます。

なので、ほとんどの研究がアスリート向けです。

 

レビュー論文。牛の初乳でアスリートの免疫、リーキーガットが改善(2009,Australia)

Bovine colostrum supplementation and exercise performance: potential mechanisms.

絶対効果的とは言えないけど、リーキーガットは確実に改善してるよねーという論調。

 

別にアスリートじゃないので効果が出てれば結果はウェルカムです(自分の身体がアスリート並みの回復力があるかどうかは別として)

 

そもそも、なぜ初乳がリーキーガット治療に利用されてるか?って話なんですが、生まれたばかりの赤ん坊は胃腸粘膜が未発達で薄く、微小な穴だらけでリーキーガットの状態なんだとか。

なので、初乳には胃腸粘膜の発達を助ける成長因子が多く含まれおり、リーキーガットを治してくれるという寸法らしいです。

 

初乳「クロストラム」の飲み方

初乳「クロストラム」を購入してここ1ヵ月試しています。

カプセルタイプもあるのですが、私はあえて原末を購入しました。

Now Foods, 初乳パウダー、3オンス (85 g)

 

見た目はスキムミルクそのもの。牛の初乳をそのままパウダーにしただけですから当たり前ですが。

 

そのまま口に放り込んで、水を飲むと口の中で固まってエライことになりますw

必ず水に溶かして飲みます。小さじ1を少量の水と合わせてプロテインシェーカーで振る。

溶解性は良くないけど溶け残りは出ません。

 

胃腸に効かせる場合、カプセルや錠剤よりも粉状のほうが効果が高いと思います(私の思い込みかもしれませんが)

グルタミンも錠剤ではさほど効果を感じませんでしたが、原末パウダーのほうがよく効きました。

 

錠剤、カプセルはどこで消化管のどこで溶けてるかわかりませんしね。粘膜全体に効かせる場合は粉の方がよいんではないかと。

あとは、粉末のほうが溶かして牛乳がわりに料理に使える(こんな使い方してるのは私だけでしょうけどw)

初乳「クロストラム」による免疫強化作用

初乳「クロストラム」の効果はずばり「免疫」です。

優れた免疫強化作用があるので、ガン治療に利用されていらっしゃるドクターもいます。

 

あとは、ラクトフェリンを多く含みます。

ラクトフェリンは鉄イオンに対する親和性が高いので、貧血で鉄サプリを飲んでいる人にもおすすめです。

過剰な鉄は腸内の悪い細菌の餌になるのことがありますが、ラクトフェリンが体内で鉄を守ってくれるので、細菌に横取りされるのを予防してくれるからです。

(「ラクト」は乳を、「フェリン」は鉄を意味します)

 

乳製品ですからカゼインアレルギー、カゼイン不耐性のある人には向きません。

乳糖はほとんど含まないので、牛乳飲んでおなかがゴロゴロする乳糖不耐性には大丈夫かと。

 

グルテンと同じくカゼインもカソモルフィンで中毒性があり、腸にはよろしくないというのが一般的な認識ですが、

私個人はグルテンほどアウトじゃないです、牛乳は飲みませんが、ホエイプロテインなどはオッケー。

 

むしろホエイプロテイン飲んでいた方が調子よいので、この辺は個々人で試して体感優先でよいんじゃないかと思います。

風邪、インフルエンザ、アトピーなど免疫系に、リーキーガットの治療用に、しばらく続けてみます。

 

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