尿酸値が低い場合はモリブデン不足か、ATP不足かを疑う理由
今日は実践講座の日でした。
「尿酸値がATP産生の目安になる」
という話が出てきました。
なぜ尿酸値を見ることで、
ATP多い人か少ない人かわかるのか?
復習がてら書いてみます。
尿酸の元はATPである
尿酸と言えばプリン体ですが、
プリン体の一部をアデノシンと言います。
つまり、尿酸の元になる物質が
「アデノシン」です。
あれ?アデノシン?
聞いたことありますよね。そうです、
ATPの正式名称「アデノシン三リン酸」
あの「アデノシン」です。
つまり尿酸の原料は
ATPの一部品と言える。
「アデノシン」と
プリン体の一つである「アデニン」
「尿酸」の3つを並べてみました。
そっくりでしょ?
というわけで、
尿酸値が低い場合は
原料となるATP不足を
連想させるわけですね。
尿酸を作るにはモリブデンが必要
もう一つ、
重要なこととしては、
尿酸を作る酵素である
「キサンチンオキシダーゼ」の
補酵素はモリブデンです。
ですので、モリブデン不足では
尿酸を作る力が低下します。
モリブデン、地味な存在ですが、
今日の実践講座では「SUOX」の補酵素
としても出てきましたね。
ビオワインだと平気なのに、
普通の赤ワインを飲むと
気持ち悪くなったり、
悪酔いしやすいという人は
モリブデン不足と言えます。
分子栄養学実践講座メンバーは
復習しておきましょう😊
モリブデンの多い食品は、
大豆やレバーです。
おすすめはこの季節に美味しい枝豆。
あとは納豆、レバニラなど。
亜硫酸塩の入った赤ワインは苦手、
尿酸値が低い(4.0以下)といった方は
これらの食品食べてはいかがでしょう。
尿酸値が低い場合の問題点は「抗酸化力の低下」
尿酸値が高い場合は
痛風の原因になりますので、
健康上の問題となりますが、
尿酸値が低すぎても
問題です。なぜなら、
尿酸は抗酸化物質だから。
尿酸の抗酸化力は
ビタミンCを上回ります。
例えば、こちらの方は尿酸値が2.6
低血糖などATP不足の疑いありです。
抗酸化力が弱いので、身体が
活性酸素にやられやすくなってます。
「病気でない」のですが、
さりとて「健康ではない」状態ですね。
疲れやすいなど、不定愁訴が多くて
QOLが下がるわりに、検査しても
何も異常がない、というのが、
尿酸値が低い人あるあるです。
尿酸値が低い場合、
データで言うと4.0を
下回るあたりから
モリブデン不足か、
エネルギー不足(ATP不足)を
疑ってみてください。
今日のポイント
- 尿酸を作る酵素
「キサンチンオキシダーゼ」の
補酵素は「モリブデン」 - 尿酸の元はATPの一部となる
「アデノシン」であるため、
ATP不足では尿酸値が下がりやすい。