甲状腺機能低下があればフェリチンが低下するという調査結果

甲状腺機能低下があればフェリチンが低下する

昨日のおはなしの続きです。

甲状腺機能低下の背後には
鉄欠乏、貧血があります。

貧血、鉄欠乏があれば、
甲状腺機能低下が隠れてます。

 

というわけで、甲状腺機能低下が
どれくらい鉄代謝のデータに関係
しているのか?という調査を
見つけたので記録しておきます。

Thyroid profile and iron metabolism: mutual relationship in hypothyroidism.

 

甲状腺機能に問題のない健康な人50名と
甲状腺機能低下の患者50名を集めて
採血データを比較。
内訳は男性20名、女性30名
平均年齢は39歳と37歳。

フェリチン値は甲状腺機能低下が
重くなればなるほどデータが低下。相関関係あり。
血清鉄、TIBCには関連なし。

TSHが150という、とんでもない
ガチ甲状腺機能低下の方もいて、
対照群の平均値がTSH32.68と
かなり高いことに注意は必要では
あるものの、

健康な方のTSH 1.89Ft3 3.14
その方たちのフェリチン 34.63
というデータは納得感がありますね。

甲状腺機能低下症群では
フェリチン値の平均が 18.49 です。

採血データの読み方を練習している
分子栄養学実践講座のメンバーには
参考になると思います。

 

そして、健康な方よりも
甲状腺機能低下群のほうが
TIBC(総鉄結合能)が高く
血清鉄が低い
という点も注目です。
ということは、UIBCが高いということ。

甲状腺機能低下の方の身体では、
鉄という栄養素の枯渇が起きていて、
「鉄が欲しいよー、鉄が欲しいよー」の状態なのです。

 

TIBC(総鉄結合能)の上昇、
血清鉄の低下が表す意味を知って、
ご自身の採血データを
ぜひ確認してみてください。

TIBC(総鉄結合能)は健診の項目に
あることの方が少ないですが、
フェリチン値と甲状腺機能は
追加してチェックしておくとよいですよ。

 

余談ではありますが、個人的に、
甲状腺機能低下症の方のFT3 2.39
と言う点にも感慨深いものがありました。

副腎疲労(低血糖持ち)のFT3が
「2.5」を超えると「あらマシじゃん」
と感じてしまう自分てどうなのよ。。( ̄∀ ̄)

 

今日のポイント

  • 甲状腺機能低下症があれば
    フェリチン値は低下する

 

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