慢性疲労・疲れやすい原因は 3つの角度からアプローチする

ミトコンドリアの思い出

私は”人前でお話する”ことに
対する苦手意識解消のために
3年前に荒井先生が主催する
「日本プレゼン・スピーチ能力検定」
の2級コースを受講しました。懐かしい。

この講座よいですよ。
人前に立ってしゃべるという
心理的なブロックが取れて、
自信を持って堂々となりますので
性格も変わります。

 

毎回の授業では、テーマがあって、
それについてスピーチをして
フィードバックをもらいます。

ある日のテーマは
「元気が出る話」でした。

 

私は真剣に、大真面目に、
「ミトコンドリア機能について」
をスピーチしました。

「ミトコンドリア」というワードが
出た瞬間、会場は大爆笑。

ああ、そうか、
世間一般が考える「元気が出る」とは、
生理学的な内容とは、また別のこと
だったのね、とその時悟った次第です。

ああ、職業病とは恐ろしい( ̄∀ ̄;)

 

本題。

「元気がない、疲れる」とはすなわち
ミトコンドリア機能が低下して
三大栄養素からエネルギーが
作り出せないことと同義です。

では「疲れやすい」とは、
ミトコンドリア機能において
何が起こっているのでしょうか?

人が疲れやすい3つの原因

人が疲れやすい原因ですが、
主に以下の3つを考えます。

 

  1. ミトコンドリアでうまく
    エネルギーを作れない
  2. 栄養素(糖質、脂質)が
    ミトコンドリアの中に入れない
    もしくは供給が不安定
  3. エネルギーは作れるが、
    消費にロスが多い

 

先日の分子栄養学実践講座の
宮澤先生のスライドの1ページから。

ひとつひとつ見ていきます。

 

その1 ミトコンドリアでうまくエネルギーを作れない

「ミトコンドリアでうまく
エネルギーを作れない」
この原因は主に以下3つ

ひとつめはビタミン、ミネラルの不足です。

栄誉素でいえば、ビタミンB群、
鉄、マグネシウム、CoQ10あたり。

ふたつめは有害金属による阻害。
水銀の蓄積はミトコンドリア機能が
低下する最たる例。

この場合はキレーション、
デトックス治療、カンジダ除去など。

3つ目はホルモン関係ですね。
特に甲状腺ホルモンは影響大です。

 

その2 栄養素(糖質、脂質)がミトコンドリアの中に入れない。もしくは供給が不安定

「栄養素(糖質、脂質)が
ミトコンドリアの中に入れない
もしくは供給が不安定」

これは「低血糖」が典型的。

血糖値が安定しなければ、
そもそもATPを作る材料が
しょっちゅう枯渇することになります。

細胞内のエネルギー源が枯渇
という意味では糖尿も同じです。
高血糖と低血糖、細胞内で
起こっていることはどちらも同じ
エネルギー源の供給不足。

 

他には、細胞膜の機能不全など。
つまり食べる脂質がトランス脂肪酸や
過酸化脂質の増加などがあると、
細胞膜を潤滑に通過できずに、
ミトコンドリア内膜まで届きません。
構造上、酸化ストレスで細胞膜は
自動酸化が起こりやすい。

なにはなくとも低血糖予防、
栄養素でいえば、カルニチン、
良質の脂質、ビタミンC、
ビタミンE、グルタチオンなど

 

その3 エネルギーは作れるが、消費にロスが多い」

「エネルギーは作れるが、
消費にロスが多い」

これは、炎症が代表例。

炎症があれば、エネルギーを
作っても作っても、そっちに
持って行かれてしまいます。

歯周病、上咽頭炎、胃腸など
かくれた炎症つぶしは必須。

 

そしてもう一つの大きな要因、
エネルギーロスの過多を左右するのが
脳の使い方。つまり考え方、心理面
カウンセリングで対処するのはここです。

体調不良、なんらかの症状を訴える人、
慢性的な疲労感を抱える人には
独特の思考グセがあります。

「エネルギー泥棒」
「エネルギーヴァンパイア」
を見つける

 

脳は基礎代謝の20%をもっていく
エネルギーの大食い臓器です。

特に脳は、何もしていないときのほうが
エネルギーの消費が激しい。これを
「デフォルト・モード・ネットワーク」
と言います。脳のアイドリング状態です。

 

私はこの脳のアイドリングにおいて
異常にエネルギー消費の激しい
アイドリングをする人と、
上手にエネルギーを止めて
アイドリングできる人と
二分されると感じています。

ここのロスを止めないと、
どんなにすぐれたサプリメント、
キレーション治療をしようと
「ざるに水を汲むがごとき」です。

 

以上、元気が出ない、疲れる
すなわちミトコンドリア機能低下
アプローチする3つの考え方でした。

もっと細かくフローチャートのように
分岐させることもできるのですが、
初心者は大雑把にこの大枠で
考えるのがよいと思います。

 

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