アミノ酸サプリメントは食事由来のたんぱく質の代替となるのか?

EAAダイエットの危険性

とあるクライアントのおはなし。

「ダイエットをしているので、
夜ごはんはEAA(アミノ酸サプリ)
にしてます!」

「食事でタンパク質摂るよりも、
EAAのほうが消化吸収が不要なので
優れていますし!」と胸をはって
お答えになりまして、

確かにそれはそうなんだけど、
だからと言って、食事のタンパク質に
メリットがないわけじゃないですよ、
というお話です。

食事でタンパク質摂取するメリット

下記のグラフは230gの赤身肉ステーキを
食べたあとと、アミノ酸サプリメントを
摂取したあとの、血液中のロイシン濃度
の遷移です。

Ref.
Amino Acid Levels Following Beef Protein and Amino Acid Supplement in Male Subjects

 

アミノ酸サプリメントは、摂取後
すぐに血液中に取り込まれるので、
上昇スピードも速いですが、
持続性はありません。

あっという間にもとの濃度に戻っています。

対して、赤身肉ステーキでは、
消化・吸収に時間が必要なため
血液中のアミノ酸(ロイシン)濃度は
ゆっくり上昇ゆっくり下降しています。

 

私たちの身体の中には常時200g程度の
遊離アミノ酸がふわふわと浮いた状態で
存在しています。

細胞が「さあ、タンパク質を組み立てよう!」
となったときに、いつでも利用可能な
部品がそばに準備されていれば、
効率よくタンパク代謝が行われます。

つまり、”部品”としてのアミノ酸ですね。
この”タンパク質を構成しないアミノ酸”
のことを「アミノ酸プール」と言います。

もし、遊離アミノ酸が少なくなれば、
タンパク質を組み立てる際に
部品が足りない!という状況に
陥るので、この遊離アミノ酸の量を
上手に保ってあげることが
タンパク代謝に重要です。

 

アミノ酸サプリメントは
消化吸収に時間も労力もかからず、
すぐに血中濃度が高くなりますが、
その分、持続時間は短い。

血液中の遊離アミノ酸をより長時間
保ってくれるのは、食事で摂取する
お肉やお魚、卵などに軍配があがります。

特に、夜は成長ホルモンが出て、
タンパク質代謝が進む時間帯です。

前述の女性のように、夜寝る前に
EAAのみといったダイエットは、
遊離アミノ酸の濃度を保つことが
難しいと思われるので、
タンパク代謝が落ち、美しくない
痩せ方につながる可能性もあります。

タンパク質代謝とビタミンB6

タンパク代謝には補酵素、補因子となる
ビタミンやミネラルが必要です。

食事に含まれるビタミンやミネラルは、
そのままタンパク代謝をサポートする
ことになりますが、アミノ酸サプリには
それがありません。

たんぱく質代謝にはビタミンB6が必要です。

精製された糖質がビタミンB1を消耗させるように、
精製タンパク質であるアミノ酸は
ビタミンB6の消費を増やすことになります。

神経伝達物質、例えばセロトニン、
メラトニンが産生されるときに必要な
ビタミンB6が不足する可能性が高く
前述のような「寝る前にEAAのみ」
といったダイエットは、睡眠に
よからぬ影響を及ぼすことも
考えられます。

アミノ酸サプリのメリット

消化吸収が不要で、アミノ酸の血中濃度を
すぐに上げてくれるというメリットは、
例えば、、

  1. 運動時のカタボリック
    (タンパク質がエネルギーに変換される)
    を予防し、筋肉を増強する
  2. 低血糖で疲労を感じるとき、
    アミノ酸が即時供給されることで
    糖新生が促され、速やかに
    回復させることが出来る
  3. 病気や高齢者で消化力の弱った方に、
    食事では十分なタンパク質が摂取出来ない
    ときの補佐として使える

といったケースでは、アミノ酸サプリを
利用するメリットが大きくなります。

 

私もアミノ酸サプリは
好きでよく利用します。
筋トレ時、普段の疲労回復、
体調不良時などなど
よくお世話になってます。

特に脳の疲労回復にはよく効きますね。
糖新生にサクッと回ってくれるので。

長距離ドライブ時には手放せません。

【長時間ドライブ対策】集中力の低下、眠気対策としてのBCAA | ビタミンアカデミー
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「アミノ酸サプリ」≠「食事由来のタンパク質」

生のオレンジを1個食べるのと、
オレンジ1個分のサプリメントを
摂取するのはイコールでないのと
同じように、

「100gのお肉を食べる」ことと
それに含まれる量のアミノ酸サプリを
飲むことは同等ではありません。

 

食品もサプリメントも、
身体の中に入ったあとに
どう代謝されるのか?という点が
すっぽり抜け落ちる人が多いのですが、

ある食べ物に含まれる栄養素を
抽出精製したものが、元の食べ物と
同等の代替品になることは
ほとんどありませんので、

双方のメリット、デメリットを
知って賢く利用しましょう。

 

 

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