最終糖化産物(AGEs)を排泄するビタミンとは?

老化の原因「糖化」

老化の原因「糖化」がよく知られる
ようになってきました。

血糖値が高い状態が続くと、
タンパク質が糖化して
AGEsと言われるタンパク質の
ゴミができてしまうというもの。

AGEsにはいくつか種類があります。
(AGEsのSは複数形の’s’)

AGEsのうちの一つに
「ペントシジン」という
種類のものがあります。

糖尿病や腎不全患者の血液中の
ペントシジン濃度は高値である
ことが知られており、

その他、アトピー性皮膚炎や
リウマチ関節炎でもペントシジンは
高値になることがあるらしい。

老化した皮膚のコラーゲンでは
ペントシジンが蓄積していることが
確認されており、ペントシジンは
老化現象と関連が深いのです。

 

このペントシジンを捕まえて
体外へ排泄するのがビタミンB6
(活性型のピリドキサミン)
というハナシを平良塾で
聞いてきたのでシェアです。

カルボニルストレスとビタミンB6

「糖化ストレス」のことを、
ちょっと難しい別名で
「カルボニルストレス」と言います。

(糖化反応とは、
アミノ基カルボニル基が
酵素無しでくっつくことです。)

 

統合失調症のうち、約2割は、
身体にペントシジンが蓄積して
発症する「カルボニルストレス性」
だと言われていて、
その場合の治療法として、
ビタミンB6の大量投与が
効果を上げるそうです。

 

統合失調症患者10名(全員が
血液中のペントシジンレベル高、
普通の人の2倍以上)に対し、
ビタミンB6(ピリドキサミン)を
1日あたり1200mg~2400mg服用、
10名中8名でペントシジンが減少、
症状が改善したとのこと。

Pyridoxamine: A novel treatment for schizophrenia with enhanced carbonyl stress.

 

出来ちゃったAGEsは
もとには戻りません。

が!

出来ちゃったAGEsを捕まえて
体外へ運び出すのは、
ビタミンB6の作用です。

 

統合失調症の改善に
薬ではなく、栄養素を使って
症状を改善する手法と言えば、
過剰なドーパミンを回収する
ナイアシン療法が有名ですが、

ビタミンB6(活性型)も
使われることがあるのですね。
(臨床で実際に使われて
いるかどうかは存じませんが)

ビタミンB6とタンパク質代謝

ビタミンB群は三大栄養素を
代謝するのに不可欠です。

大雑把に説明すると

糖質を代謝するのがビタミンB1
脂質を代謝するのがビタミンB2
タンパク質を代謝するのがビタミンB6

 

ビタミンB6と言えば、
タンパク質代謝に不可欠なビタミン。

有名なところでは、
脳内伝達物質の生合成に
必ず必要になるのがビタミンB6

脳内伝達物質は
アミノ酸(タンパク質)が原料。

 

ビタミンB6が豊富な食品と言えば、
カツオ、鶏レバー、ピスタチオ
あたりが有名なのですが、私が
好きなのはニンニク。
(なんか酒が進む食品ばかり笑)

 

今回、ふと疑問に思ったのは、
どうやってビタミンB6が
AGEsを捕捉するのか?
構造的なものなのか?
酵素の補因子としての
働きなのか?その機序は謎。

 

とりあえず、
出来てしまった糖化産物を
回収して排泄してるのも
またビタミンB6のお仕事
と覚えましょう!

 

今日のポイント

「ビタミンB6 = AGEsの掃除屋」

 

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