スティーブジョブズは低メチレーション?
うつ病など精神疾患では、メチレーションが亢進しやすいタイプ(高メチレーション)か、メチレーションが回りにくいタイプ(低メチレーション)かで、必要とする栄養素が違ってくることをこちらで書きました▼
【精神疾患の治療における5つのバイオタイプ】低メチレーションか? 高メチレーションか? | ビタミンアカデミー
高メチレーションタイプには芸術家タイプが多いことを例に挙げました。
では、逆にメチレーションが低いタイプはどうでしょう?
メチレーションが回りにくい低メチレーションタイプは、自閉症や発達障害の方に多いと言われています。
自閉症と診断された方は、95%以上の確率で低メチレーションだという統計もあります。
発達障害と診断される方は、時にある種の分野で素晴らしい才能を発揮することがあります。
「何か一つのことに異様なこだわり」を持つことが多く、それが才能開花に結び付くのかもしれません。
低メチレーションタイプには、何かに依存症があったり、こだわりが強く完璧主義である、といった特徴があります。
私が思う低メチレーションタイプの代表はこちらのお方ですね。
アップルコンピュータの偉大なる創始者スティーブジョブズです。
あまりのエキセントリックぶりに「ADHD・アスペルガー症候群だった」という噂になってますが、あながち嘘ではないと思います。
どちらかというと、この若いころの写真のほうが目つきや全体の雰囲気が低メチレーションタイプっぽい感じが出ています。
たいへんな短気者で、コミュニケーションが取りづらい上司であったことを、数々のエピソードがものがたっています。
エレベーターで「キミはこの会社のためにどんなことをしてる?」と唐突に聞いて、はっきり答えられないと怒りだしてその社員をクビにしたとか、
社員の新しいアイデアを味噌クソに貶しておいて、翌週にそれを自分のアイデアとして発表するなどは日常茶飯事、その暴君ぶりには枚挙にいとまがありません。
社員にとっては「ジョブズと目を合わせないことも重要な仕事の1つだった」と言われていたそうです。
人付き合いがうまい人とは、とてもじゃないけど思えませんが、ある意味「コミュ障」であるがゆえ、知らない相手でも平然と売り込みや提携の話を持っていったらしいです。
メチレーションの「メチオニン回路」
普通の人は一生お目にすることはないであろう「メチレーション回路図」、自閉症・発達障害の治療では、このDr.エイミー・ヤスコの回路図を見て、どこでメチレーションが止まっているのか判断するのが治療のキーになります。
メチレーションの歯車の一つが「メチオニン回路」です。
メチオニンはすべてのタンパク質の起点となるアミノ酸です。
つまりメチレーションは「タンパク質の回路」とも言えます。
高メチレーションの場合は、多くのタンパク質を補給する高たんぱく食より、穀物メインの低たんぱく食のほうが良いこともあるようです。
しかし低メチレーションであれば、潤沢なタンパク質(アミノ酸)が必要です。
メチレーションの材料自体がなくては困りものですから。
ジョブズが長年フルータリアン(フルーツを主食としたベジタリアン)であったのは、メチレーション観点からもあまり好ましいものではなかったのかもしれません。
メチレーションはガン抑制遺伝子にも関与します。
晩年のジョブズのすい臓ガンが、メチレーションに関係していたかどうかは不明ですが、もしジョブズが私の友達だったら「ベジタリアンはやめとけ」と言ったと思います。
ビタミンB12なんて、動物性のタンパク質にしか含まれてませんから、絶対にB12は不足していたはずです。
ビタミンB12不足も低メチレーションには致命的です。
もしも若かりし日のジョブズが、コミュ障を治すのに分子栄養学による治療を受けていたら、SAMe、葉酸、ビタミンB12あたりが処方されるのでしょうか。
でも治療が効いて人当たりが丸くなってしまったら、偉大なるアップル製品が生まれたどうかは謎ですね。笑