カルシウム・サプリメントで死亡率がアップ?
カルシウムはサプリメントで補充することが非常に難しいミネラルです。
サプリメントで補充したことにより、細胞内外のバランスが崩れると、石灰化し、動脈硬化や結石の原因になります。
実際に、カルシウムをサプリメントで補充した場合は、心臓疾患が増えるし、死亡率も上がるというデータが多いです。
カルシウムは不足したら足せばよいっていう簡単な話じゃないんです。
どれくらいのサプリメントで影響が出るのか気になるところですが、こちらの調査では、500mg〜としてて、それってわりと少ない量ですね。
市販のカルシウムサプリは、600mg(1日の推奨量)程度が多いので、1回量でアウト。
まあ、全部が吸収されるわけではないと思いますが、カルシウムサプリや、カルシウムの含まれるマルチミネラルは量をご確認ください。
カルシウムが石灰化する仕組み
カルシウムといえば「骨」をイメージしますが、骨はただの保管庫です。
身体全体のカルシウム量はおよそ1kg、
そのうち、99%が骨で、残りのたった1%が血液中に存在しております。
この残り1%のカルシウム君のお仕事は、細胞の中に入って、生命活動のスイッチをONにすることです。
これがないと、心臓も止まってしまうので、超重要なミッション。
カルシウム君は、細胞のスイッチをONにしたら、速やかに細胞外に出て行きます。
この細胞外と細胞内のカルシウムの比率は、10,000:1
ものすごく厳密で繊細なバランスです。
ところが、ストレスやら何やらで、細胞内で任務終了したカルシウム君が、残業してそのまま居座ってしまい、10,000:1の繊細なバランスが崩れてしまうことがあります。
するとどうなるか?
細胞のスイッチが入りっぱなし、システムに過剰な負荷発生。
例えば、免疫細胞なら、ヒスタミンが出っ放しでアレルギー発生、炎症の原因となります。
さらにカルシウム君が細胞内で居座り続けると、
細胞内はカルシウムでいっぱいになり、それを薄めようと水分が増えて細胞浮腫、
機能不全に陥った細胞は見捨てられます。
残ったカルシウム君のシカバネの塊、
これが石灰化した細胞で、細胞硬化(異所石灰化)や動脈硬化の原因です。
細胞内で、スイッチをポチしたカルシウム君を、
「お仕事お疲れ〜」と細胞の外へ連れ出してくれるのがマグネシウムです。
動脈硬化や石灰化防止のため、マグネシウムの存在が超重要なんですな。
意外に怖いぞマグネシウム不足!マグネシウムオイルで効率良く補給しよう | ビタミンアカデミー
カルシウム不足にはマグネシウム、ビタミンD
栄養療法では、カルシウム不足を解消するのに、カルシウムサプリを単体で使うことはまずありません。
過剰なカルシウムが居場所を間違えると、逆に健康を害することになるからです。
補充するなら、ブラザーミネラルと言われるマグネシウムです。
マグネシウムによって、カルシウムを適材適所に戻してやるほうが大事。
骨粗しょう症の場合は、ビタミンD、ビタミンKで、骨への吸収を補助する。
小腸での吸収率をあげるビタミンCも有効だと思います。
カルシウムに限りませんが、ミネラルは吸収される環境を整えることのほうが重要ですね。
カルシウム補給に「おじゃこ」。
冷蔵庫にストックしやすい。
ふりかけみたいにご飯にのせれば、毎食食べやすい。
超小型魚なので、海洋汚染の心配なし。
釜揚げなら、海にミネラル成分でマグネシウムも摂れるかと。
レモンを添えれば、カルシウム吸収率もアップ
大根おろしを添えれば、消化吸収もアップ
カルシウム補給源に乳製品はあまりお勧めできません。
なぜなら、カルシウム含有がやたら多い割に、マグネシウムがほとんど含まれておらず、バランスが悪いためです。
乳製品摂取の多い方は、マグネシウムを補給した方がよいと思いますのでご注意を。