総タンパク(TP)の低下意味するものは何か?
健康診断のデータを
見てみてください。
「総タンパク」という
項目があるはずです。
健康な方であれば、
7.3~7.5ぐらいの数値に
落ち着きます。
総タンパクの値が少ないと
栄養療法のお医者さまからは
「タンパク質足りてませんねー」
と言われるわけですが、
「たんぱく質足りてません」の言葉を
「(食べる)タンパク質が足りない」
と解釈する人が多い。
なんですって!
たんぱく質が足りない
そりゃ大変だ!と
毎日せっせと肉、卵、プロテインと、
高たんぱく食を頑張るわけですが、
その割にはちっともデータが改善しない💦
なんてことは、栄養療法あるあるです。
この場合、患者の盲点は「総タンパク」
という値の解釈にあります。
患者は、食べたタンパク質が
そのまま反映されていると
勘違いしているからなんです。
つまり「採血データの総タンパク」
=「肉や魚など食べたタンパク質」
という勘違いをしている。
食べたタンパク質が血液中に
流れている!?
んなこたねーよ。
牛肉のタンパク質は牛の設計図(DNA)
で設計されたタンパク質ですよ
鶏肉のタンパク質は鶏の設計図(DNA)
で設計されたタンパク質ですよ、
食べる食品のタンパク質は
人間にとっては異物なんです
もし、それらが人間の身体の中に
入ってきたら、異物に対する免疫応答で
えらいことになります。
だから、人間の身体は「消化」という
システムで、牛のタンパク質なのか
鶏のタンパク質なのか、もはや
何だったか分からないレベルまで
小さく切り刻んで吸収します。
その小さく切り刻んだ部品を
今度は人間の設計図(DNA)に
基づいて組み立てて、血液中に
出荷するわけです。
なので、採血上の「総タンパク」
と言うデータは「あなたの身体の中で
組み立てられたタンパク質」と
解釈するのが正しい。
これが分かると、
総タンパクの値が改善しないのは、
単に食べる量(材料の供給)が
足りないというだけじゃなくて、
① たんぱく質の工場(肝臓)の
稼働状態が悪いとか
② たんぱく質の工場に電力を供給する
電力会社(ミトコンドリア機能)
が落ちているとか
そいういった根本原因が
見えてくるわけですね。
総タンパクの値が低いから、
たんぱく質食べるのを頑張る!
というのは解決方法の一部であって
全てではないのです。
今日のポイント
・採血データの総タンパク(TP)は
血液中に存在するたんぱく質の量(g)
・採血データの総タンパク(TP)は
身体の中で合成されたタンパク質