ビタミンB2の活性化には甲状腺ホルモンが必要
ビタミンB2を活性型の「FAD、FADH2」
に変化させるのは、甲状腺ホルモンの作用とのこと。
・甲状腺機能低下症ラットでは、
肝臓でのビタミンB2活性レベルが低下する。・6名の甲状腺機能低下症患者で、
FADが必要な酵素である、赤血球の
グルタチオン還元酵素の活性が、
ビタミンB2欠乏レベルまで低下する。
Riboflavin metabolism in the hypothyroid human adult.
ビタミンB2(リボフラビン)の活性型はFAD、FADH2
ビタミンB2の化学物質名を
「リボフラビン」というけど、
それは非活性で、実際に働く形は
「FAD、FADH2」ですよ、という記事を
先日こちらで書きました(↓)
リボフラビンは休日のお父さん(某運輸会社勤務)
働くときに制服を着て荷物(電子)を運びます。
休日のお父さんは
基本ゴロゴロしてるので、
仕事に行かせるには
お母ちゃん(甲状腺ホルモン)の
「仕事行きなさい!」の一声が必要
てな感じですね。
栄養があっても使えない
栄養療法で効果が出ないケース、
その2大原因はこの2つです。
- 消化・吸収できてない
- 代謝(利用)されてない
①は消化吸収の問題なので、
自律神経を含めた胃腸機能の低下。
②は本件のような甲状腺ホルモンの低下
または、炎症などが良い例です。
栄養療法において、足りない栄養素を
補充するだけで治ることはマレ。
もしそういう方がいたら、かなり
ラッキーなほうだと思ったほうが良い。
栄養素は、まず、
「吸収」されなきゃ無意味、
そして吸収されたとしても
「利用」されなきゃ無意味。
「栄養があっても使えない!」
というケースは甲状腺機能低下で
よーく発生します。
FADが使えなきゃ、
エネルギー産生もままならず、
酵素活性も低下したまま。
甲状腺ホルモンが
全身の機能に関与する
「代謝ホルモン」である
というのが良く分かりますね。
なんで甲状腺機能が
低下すると太るのか?
代謝が落ちるというのは
脂肪をβ酸化する酵素がFAD
ですから、脂肪酸をエネルギーに
変換できなくなるというのも
つながって腑落ちしました。
(今回も情報を提供してくれた方へ感謝)
今日のポイント
- ビタミンB2(リボフラビン)を
活性型のFAD、FADH2にするのは
甲状腺ホルモンの関与が大きい。