イライラするときの栄養学
イライラして衝動的になる、
イライラして怒りっぽくなる
イライラしてキレやすくなる
イライラするとき、感情的になるとき
これは亜鉛が不足した症状です。
世間一般の方にとっては「イライラするのは
カルシウム不足」という認識のほうが
一般的ですが、うちら専門家は圧倒的に
「イライラ=亜鉛不足」という解釈です。
ちゃんと取ってても(食べてても)
吸収されているか?はまた別問題。
亜鉛は吸収率が30%程度と
かなり低いのが問題です。
胃酸をはじめとする消化液が出てないと
亜鉛の吸収率は落ちますが、
それに加えて、かまぼこやハムなど
加工食品全般に使われるリン酸塩が
腸管からのミネラルの吸収を阻害します。
リン酸塩はあらゆる添加物に含まれます。
メタリン酸
ポリリン酸
膨張剤
PH調整剤
イーストフード
乳化剤
etc.
これ全部リン酸塩を含むのです。
もはやリン酸塩からは逃れられない。
添加物自体は悪くありません、
身体には弊害はなくても影響がある、
これが添加物の難儀な点ですね。
亜鉛に限らず、栄養素はすべからく、
食事に含まれる量=摂取量ではなく
腸管から吸収される量が摂取量
であることに注意が必要です。
ミネラル不足、
特に亜鉛はメンタルと関係が深い。
ところで、「抑肝散」という漢方薬を
ご存じでしょうか?
東洋医学では「肝」は「怒り」の感情と
リンクします。
抑肝散は「怒りを抑える」効果がある、
つまり、イライラに効く漢方です。
効果効能を謳ってるということは、
動物実験できちんと検証されている
ということです。
さて、どうやって「イライラ」している
実験用のマウスを作ると思います?
簡単です。
マウスの餌から亜鉛を抜くのです。
それも2週間です、たった2週間、
亜鉛を抜いた餌で飼育すれば
イライラマウスが出来上がります。
低亜鉛食で、イライラして
攻撃性が強いマウスを作って、
漢方薬の効果を確認しています(↓)
亜鉛が足りなくなると攻撃性が増す
と言った調査結果はたくさん出てて、
犯罪者は有意に血液中の亜鉛濃度が低い
というのは割とよく知られた話です。
Elevated blood copper/zinc ratios in assaultive young males.
Blood zinc and copper concentrations in criminal and noncriminal schizophrenic men.
「亜鉛が不足するとキレやすくなる」
という公式をまず押さえましょう。
他にも、亜鉛は、
ビタミンAとの関係も深いし(★)
リーキーガットを治癒するにも必須だし(★)
人体で幅広く重要な役割を持ってます。
成長期から、大人、老人になってまで
一生を通して亜鉛は関わってきます。
そんな亜鉛の重要性を分かってもらうべく
もし亜鉛が不足するとどういう人生になるのか?
シミュレーションしながら学べるセミナー
「亜鉛田甚九郎の生涯」
甚九郎=「Zinc苦労」です(笑
亜鉛をテーマにまとめた私の2時間講義、
まごめアドバンスの名(迷)作。
分子栄養学にちょっと興味のある人、
栄養にかかわるお仕事の人、
初心者向きにどう教えたらよいか
わからないプロの人、そんな方々に
ご参考になれば幸いです。