がん患者にとって肉は毒なのか?

『がんに対する食事とその考え方』

先日参加しました
現役がん治療中の方の
食餌療法のセミナーが
大変すばらしかったです。

主催は、FBで貴重な栄養情報を
無料で発信されている吉富さんです。

吉富さんのYoutube面白いですよ。
ぜひチャンネル登録してみてください。

フォーカスするのは正常細胞なのか?がん細胞なのか?

今回、治療中の経験を
お話頂いたのはきららさん

2007年以降、12年間の間に再発を繰り返し
オペの回数は14回。

彼女の場合、ほぼ毎年、
検査すればがんが見つかる
という状況なので、

そのときの食事内容によって
がんが大きくなるのか、
成長が止まるのか、
手に取るように分かるわけです。

 

栄養療法と食餌療法で
試行錯誤の末、
ようやく再検査で
がん再発なしの結果が
得られたとのこと!
(素晴らしい!!)

がんと摂取するタンパク質の関係

きららさんの食事法ですが、基本は
糖質を制限したケトン食です。

重要な点は、
タンパク質と糖質のバランスです。

食餌療法を開始した当時、彼女は
糖質を1日10gに制限する代わりに
タンパク質と脂質は無制限に食べた、

結果、半年でがんは再発。
その後の検査でも
腫瘍は大きくなった。

 

ここで、きららさんが素晴らしいのは
食事慮法そのものを否定せず、
その内容を精査した点にあります。

今度は、糖質の量を少し増やし、
タンパク質の量を制限してみた。

すると、がんが縮小!

そうか、これだと気づきを得て、
その後もその食事バランスを継続。

見事、初めて再検査でがんが
見つからないという
(彼女にとっての)快挙を
成し遂げました。

タンパク質の質にこだわる

現代人はどうしても糖質過剰な
お食事が多いため、

タンパク質は多ければ多いほどよい
と言った乱暴な理論も散見されます。

 

だけど、例えば、
赤身肉の摂取量とがん死亡率には
明らかに相関関係があります。

吉富さんは、赤身肉に含まれるヘム鉄が
発がん性のあるニトロソ化合物の生成を
促す点を指摘していらっしゃいました。

同じようなたんぱく量であったとしても、
白身肉(鶏肉や魚)には、がんとの
相関関係が違ってきますからね。

 

個人的には、赤身肉のシアル酸なんかも
影響大きいとにらんでいます。

 

身体の細胞にとって一番大事な
栄養素もタンパク質

だけど、
むやみに多すぎるタンパク質も
やはり体の細胞には負担なのだと
改めて認識しました。

 

タンパク質不足をどう解消するかは、
栄養療法の大きな主軸になります。

がん治療に栄養療法は使えます。
だけど、がんを治すものではありません。

ここを勘違いする方が多いので、
こういったセミナーは聞く側の
リテラシーが問われます。

 

がん細胞はとても個性豊か、様々です。
彼女のがんは粘液型軟部肉腫という
とても希少なものです。

(その後、度重なる再発のため
脱分化型軟部肉腫に。
5年生存率は30パーセント以下)

他のがんに有効かと言えば、
それは分かりません。

 

あと、注意していただきたいのは、
この食事法は「治療食」という点です。

あくまで「がん」という特殊な状況で
どういった食餌法がよいのか?という
観点でベストを探っているわけであり、

現在健康な方が、健康増進のために
トライする食餌法ではありません。

 

たとえば、副腎疲労があったり、
肝機能も筋肉もスペック弱い方が
この食餌法を試したら、
たぶんぶっ倒れますよ。

「治療食」≠「予防食」です。

 

でも、あえて
一般の方にも役に立つ情報を
一つだけお渡しするとするならば、

「もしこの先、
がんが寛解したとしても
小麦製品と乳製品は摂りません」
と、おっしゃってましたよ。

その他、サプリメントの使い方や
調味料の選び方など、具体的な
お話がとても参考になりました。

このような機会をいただき感謝です。
ありがとうございました。

 

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