「朝ごはんが食べられない」の背景には何があるのか?

「朝ごはんが食べられない」という症状


食事は1日1回という健康法もありますが、

それは糖新生やケトン体もストレスなく作れるというスペックの身体をお持ちの方のみに通用する技でして、

肝臓スペックも弱っちい、筋肉もしょぼしょぼの

副腎疲労クラスタがやっちゃいかんことの一つです。

 

タンパク質を効率よく摂ってもらおうと思うと、

食事の回数は多いほうが良い効果を得られます。

 

なぜなら、タンパク質は非常に複雑な構造をしております。

また窒素というアンモニア(毒)のもととなる元素も含むため、

タンパク質の消化吸収代謝は身体にとってけっこう重労働だからです。

 

1日に必要なタンパク質(体重50kgなら60g~70g)を

昼食と夕食だけで賄うのはけっこうしんどいですし負担がかかる。

一度に大量摂取するより、少量に分けて分散する意味があります。

 

低血糖対策としても食事は頻回のほうが望ましいです。

となると、出来れば「1日3食+補食」です。

 

朝ごはんで卵とか納豆とか、ちょっとしたタンパク質を加えてもらいたいところですが、

よく言われるのが「朝は食欲ないです」というお悩み。

 

前日の夜が午後10時以降とか、飲んで仕上げにラーメン食ったとか、

そのような食生活の乱れも特にないのに、

朝は食欲がないとおっしゃる。

 

 

この場合、睡眠状態を確認します。

胃腸は夜に蠕動運動が活発になります。

蠕動運動が活発に行われ、胃腸がすっからかんにあると、

朝はお腹がすいているものなのです。

 

ただし、それは副交感神経がONになって’ちゃんと’眠れた場合です。

ご本人が「よく眠れてます」と言われても、

’ちゃんと’眠れているとは限らないのです。

本人の自己申告はあまりあてになりません。

 

途中覚醒があったり、夢見が悪いとか、寝つきが悪いとか

分かりやすい睡眠障害があれば別ですが。

 

お顔全体の見た目印象から食いしばりがないか確認したり、

全体的な筋肉の張り、特に胸鎖乳突筋あたりの緊張感を確認します。

 

しっかり副交感神経が優位になって、ぐっすり眠れると

すでに前夜の食事から10時間くらい経過しているのですから、

朝はお腹がすくし、朝ごはんは’美味しい’はず。

 

あとですね、、

お腹が空いて眠れない、寝つきが悪いときに空腹を感じるという方もいます。

これは完全に低血糖を起こしてて、

アドレナリンが血糖を上げようとしていますから眠れなくなるのは当たり前。

血糖値を保てない何らかの背景がある人です。

 

タンパク代謝をよくするためにも、良質の睡眠が重要です。

食べてるタンパク質は全体の三分の一で、残り三分の二はリサイクルですから。

タンパク質のリサイクルは睡眠中に行われることが多いので、

睡眠状態の良くない人ほどタンパクの状態も悪くなります。

となると、わたしのところにご相談に来る段階で、

本人は眠れているといっても、実はよく眠れていないのかもしれない。

 

朝ごはんを食べた方がよい、食べない方がよい、

どちらが健康によいという観点ではなく、

「朝ごはんは食べられない」という理由の背景を探る必要があります。

 

朝ごはんを美味しく食べられるあなたが、

本来のあなたの姿かもしれませんよ。

 

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