高GI食で更年期うつ病のリスクが上がる
高GI食を食べる習慣のある人は、そうでない人と比較して、更年期うつ病のリスクが上がるというコロンビア大学による調査結果(2015年)をご紹介します。
1994年から1998年にかけて、7万を追跡調査したという、かなり大がかりなコホート研究(長期にわたる追跡調査)です。
更年期うつ病と診断された人は、7万人中 4,643人
糖質摂取量を5段階で評価したところ、糖質量レベル1の人は、うつ病が807人に対し、レベル5の糖質量はうつ病患者数が1,123人
うつ病と高糖質な食事は明らかに関係があると結論しています。
その他、うつ病と診断された人は、
・糖尿病率が高い
・血圧が高い
・収入が低い
といった特徴があるそうで。
なんとも予想通りな結果です。
糖質の内容も細かく分けて調査を行っており、スクロース(砂糖)、グルコース(ブドウ糖)、炭水化物には、明らかな関係があったのですが、
ラクトース(乳糖)、フルクトース(果糖)には関係性が見られませんでした。
調査が示すうつ病リスクを減らす食事とは、
・精製度の低い炭水化物
・砂糖摂取量を控える
・野菜、果物を原型に近い形でとる(ジュースにしない)
血糖値の乱高下を起こす単糖類が、脳内ホルモンにダイレクトに影響を与え、うつの原因になることは既出です。
かつて、壊血病や脚気は、原因不明の病気でした。
現在では、壊血病はビタミンC不足、脚気はビタミンB不足と、原因は栄養不足であることがわかっています。
うつ病も、脳の栄養不足である、というのが栄養療法の考え方です。
例えば、ビタミンB6不足では、メラトニン、セロトニンの代謝がうまくいきませんので、以下のような症状が出ます。
・集中力の欠如
・気分の動揺
・睡眠の質の低下、眠りの浅さ
うどん、ラーメン、ファーストフード、パン、etc.
簡単にお腹を満たす食事ほど、炭水化物がメインになるので注意が必要です。
食習慣というのは、一朝一夕には変わりませんから、せめて砂糖中毒、小麦中毒は卒業しておくほうがよろしいかと。
そして高炭水化物食から、高タンパク食へシフトすることが、メンタルの健全性を保ち、快適な人生を送るコツだと言えます。