大蠕動運動と蠕動運動
普段、腸はグニグニと動き、食べ物を移動させたり、腸粘膜の細胞代謝を促します
これを「腸の蠕動運動」といいます。
腸の蠕動運動には「蠕動運動」と「大蠕動運動」の2種類あります。
蠕動運動は、ミミズが這う動きです。
小さく少しずつ動きます
大蠕動運動とは、歯磨きのチューブを絞り出すような、ダイナミック動きです。
大腸の後半部分で起こり、睡眠中に起こります。
これが起こることで、最終的に便が直腸部分まで移動し、朝の快便となるわけですね。
副交感神経優位でなければ大蠕動運動は起こらない
NHKの「ガッテン!」で、この大蠕動運動を撮影しようした実験がとても興味深かったのでご紹介します。
川崎医科大学での実験
健康な若い男性スタッフが被験者
お腹に超音波を当てながら、一晩で寝てもらうというもの
お腹に超音波をあてたまま、よく眠れるなぁと見ていましたが、
さすが、健康な若い男性、寝つきもよく、見るからにグッスリ寝ているようでした。
しかし、結果は、大蠕動運動を観察することは出来ませんでした!
これは、実験室といういつもと違う環境のため、
実は熟睡出来ておらず、副交感神経が優位になっていなかったためとのこと。
(こういった実験の難しさゆえか、大蠕動運動を撮影した動画は世界的にもレアだそう)
つまり、副交感神経がきちんと優位になり、ぐっすり眠らなければ、大蠕動運動は起こらない
しかも、興味深いことに、実験台の男性は、
「はい、ぐっすり眠れました」と、
爽やかな顔で言っていたことです。
本当の意味(副交感神経優位)での睡眠ではなかったにもかかわらず。
いかに自己申告があてにならないかという点も注目ですね。
快便には副交感神経優位の良質な睡眠が必要
「ぐっすり眠れていますか?」の質問に
本人は「はい」と答えていても、
便秘・下痢・食欲不振など胃腸の不調があれば、
交感神経が強すぎて、無自覚の緊張状態にあることが推測されます。
この場合、交感神経の優位にしている本当の原因(ストレッサー)を探し出し、取り除くことが大事です。
そのストレッサーが、
有害重金属の場合は、キレーション
慢性炎症の場合は、抗炎症アプローチ
人間関係や生き方の場合は、心理カウンセリング
etc.
4Rといった、腸の健康を取り戻すアプローチを色々書いてきましたが、
心理面からの脱ストレスアプローチも非常に重要です。
私は趣味で気学の傾斜法を勉強しているのですが、
不調を訴える人は、その人の生き方が、本来の在り方と乖離しているケースがよく見受けられます。
非科学的な分野ですが、なぜか不思議とよく当たります。
この件について書くと、サイキックな世界に突入しますので、それはまた別途w
朝ごはん抜きは胃腸が動いてない証拠?
ガッテンの実験を見ていて感じたのは、
「朝ごはんが食べられない」というのは、
交感神経優位で、実はぐっすり寝ておらず、
胃腸が動いてないためではないかと。
例えば、夜8時に夕ご飯を食べて就寝
朝の8時まで、実に12時間食事をしていないわけですから、
健康体であれば、
「あーお腹すいたーー!」
となるはずです。
(経験上、元気な時ってこんな感じで目が覚める)
朝ごはんが食べられない、
当然、朝の快便もない、
それは、もしかしたら、副交感神経が優位の、
本当の意味での良質な睡眠になっていないのかもしれません。