「変わりたいのに変われない」理由
「自分のこういうところがダメだって分かっています、だけどどうしても変われないのです。」
そういうクライアントさまに、伝えることはただ一つだけ。
「変わらない」=「わるいコト」
もしも、この方程式が脳にあるなら、それこそが変わるためのエネルギーを低下させている犯人です。
AとB、2つの選択肢があったとき、
Aを選ぶ理由が「Bが悪いものだから」という前提があるとエネルギーレベルは下がります。
Aを選ぶ理由が「Aも良い、Bも良い、そして私はAを選ぶ」という前提だと、エネルギーレベルは高くなります。
「変われば良いことが分かっているのに、変われない」と悩んでいる方は、前者のパターンにはまっています。
「変われない自分」を受け入れることが出来ず、ずっと自分を責めてるので、変わるためのエネルギーが枯渇してしまうのです。
「変わらない自分」でもオッケーです
「変わらない」=「わるいコト」、それは本当ですか?
「変わらないこと」って悪いことですかね?
そんなことないですよね。
「変わらない」ことの良さってたくさんありますよ。
例えば、、
「久しぶりに会った友人が、以前と全く変わらず気さくに付き合ってくれた。」
「どんなことがあっても、いつも変わらず笑顔で迎えてくれる両親。」
「いつもと変わらない平穏な日常。」
ほらね。
「変わらない」良さって、たくさんあるでしょ?
実は、変わらない自分も悪いことではない。
「そんな自分も愛しい自分。」
「変わらない自分を責めるのを止めよう。」
「むしろ”変わらないこと”に自分の良さがあるのかも。」
こう感じ始めたクライアントさまは治るのが早いです。
つまり”変わること”が出来るのです。
違いは何かというと、
「変われない自分」=ダメなモノ
「変わる自分」=良いモノ
というジャッジを捨てて、変わらない自分を受け止めて、認めて、許す。
ここが大きなエネルギーレベルの転換点になります。
「変わらない良さと変われる楽しさ」
「人間にはね、変わらない良さと変われる楽しさがあるんだよ。」
私が20歳ごろに出会った言葉です。
誰が、いつ、どんなシチュエーションで、この言葉を言ったのか、記憶も定かではありません。
たぶんテレビか、何かの雑誌で読んだか。
人生の一ページで、サラリと通り過ぎた、そんな感じ。
なぜかこのフレーズだけが、強烈に印象に残りました。
私は今、この言葉をカウンセリングでよく使ってます。
あのとき、なぜこのフレーズだけ心に残ったのか?
そう。
私は、30年後の”今の自分”のために準備してきたのです。
人生の伏線を回収する
以前、「ひまわり」という日記記事を書きました。
人生で出会うものは全て必然だった、そう感じさせてくれた象徴が「ひまわり」でした。
人生で出会うモノ、コト、人。
それらは全て人生というストーリーを作る伏線です。
そこに何か意味があり、あなたの人生の目的につながるから、脳がキャッチしているのです。
そしてそれは必ずしも良いことではないかもしれない。
(むしろ、ネガティブな感情を伴うことのほうが多いです。)
「変わりたいのに変われない自分」に悩む日々。
それもまた必要な日々だったと、人生の伏線を回収するとき、本当の変化が訪れます。
”変わる楽しさ”を知ることになるのは、「変われない自分」を受け止め、認め、許した人です。
もし「変わらない自分」に悩んでいるなら、「変わらない自分」=「ダメなもの」という方程式が無いか、振り返ってみてください。
変われない自分を責めて、憎んで、嫌なモノとして扱っている限り、「変わる楽しさ」がやってくる日はまだまだ遠いですよ。