パントテン酸(ビタミンB5)と副腎疲労

パントテン酸(ビタミンB5)とは?

一般的な認知度は高くなくても
重要なビタミンBの種類の一つ
「パントテン酸」について書きます。

以前は「ビタミンB5」という
名称がついてましたが、
いまでは化学成分名の
「パントテン酸」という
呼び名が一般的です。

 

話は逸れますが、
こういうのが、栄養学で
ややこしい部分ですよね。

ビタミンCやビタミンAは
「アスコルビン酸」や「レチノール」
という化学成分名で呼ぶのではなく、
「ビタミンC」「ビタミンA」
呼ぶのが通例ですが、

ことビタミンBに至っては、
化学成分名で呼ぶもののほうが多い。

例えばナイアシン(ビタミンB3)とか、
ビオチン(ビタミンB7)とか。

 

パントテン酸もビタミンB5という
別称はあるものの誰も使いませんので、
”ビタミンB一族のメンバーである”
と覚えていただければと思います。
以下「パントテン酸」で統一します。

 

パントテン酸の役割は
主に以下2つです。

① エネルギー代謝に重要
② 副腎ホルモンに重要

パントテン酸とエネルギー代謝

三大栄養素がエネルギーに
変換されるのに、パントテン酸は
重要な役割をします。

 

なんといってもTCA回路の
中心となる「アセチルCoA」の
CoA(読み;コーエー)の部分の
中心がパントテン酸そのものです。

 

CoA(コーエー)のことを
日本語で「補酵素A」と言います。

「容疑者A」みたいな名前で
ちょっと不憫ですが、CoAを
そのまま訳すとそうなるので
しょうがない。

 

補酵素Aは、身体の代謝の
あちこちで活躍しています。

脂質がエネルギーに変わる際、
β酸化という反応がありますが、
その際、アシルCoA
補酵素Aと脂肪酸の合体です。

脂肪を燃焼させるだけじゃなく、
コレステロールを合成する際にも
補酵素Aが使われます。

代謝中で「CoA」と出てくるもの
めちゃくちゃ多い。

補酵素Aは代謝を支える
重要な役者なんです。

 

パントテン酸は腸内細菌も
けっこう合成するし、
あらゆる食品に含まれて
いますので、不足ということは
マレだと言われていますが
役割としてはめちゃくちゃ重要です。

パントテン酸と副腎皮質ホルモン

パントテン酸は副腎皮質ホルモン
の合成に関与しています。

副腎皮質ホルモンとは、
コルチゾールやコルチゾン、
アルドステロンなどのこと、
いわゆるストレスホルモンです。

パントテン酸を投与すると
副腎皮質ホルモンの分泌が
多くなったという結果があります。
(ラットの実験ですけどね)

Effects of Pantothenic Acid Supplementation on Adrenal Steroid Secretion From Male Rats

Effects of Pantothenic Acid Supplement on Secretion of Steroids by the Adrenal Cortex in Female Rats

ですので、副腎をサポートするサプリメントは
たいていパントテン酸が含まれています。

例えば、Thorne社のビタミンB剤
商品名「Stress」
ストレスが多い人のための
つまり副腎をケアするための
ビタミンB複合体です。
(私の愛用品です)

Thorne Research, ストレス B-複合体, 60 ベジカプセル

 

裏を確認してみましょう。
パントテン酸が1日に必要な量の
5,000%とメガ盛りです。

 

ストレスが継続することで起こる
「副腎疲労」という状態は
コルチゾールがうまく作れ
ませんから、パントテン酸を
積極摂取してもらう仕様に
なっているんですね。

他の副腎サポートサプリも
ほとんどパントテン酸が
盛り盛りにしてあります。

パントテン酸に過剰症の報告は
ほとんどありません。ほぼゼロ。

パントテン酸は副腎サポート
として使うことがことが多い
という認識です。

「パンテーン」の名前の由来

ちなみに、、
「パンテーン」というシャンプー
がありますが、あの命名の由来は
パントテン酸なのです。
知ってました?

その昔、、
パントテン酸欠乏のマウスは
皮膚刺激や毛が白くなる症状
を起こして、パントテン酸投与で
元に戻った、という発見があったため、
白髪の原因はパントテン酸欠乏で、
髪の栄養にパントテン酸が必要か!
と思われた時代があったようです。

人でのエビデンスはないので、
信憑性は薄いですが。

Pantothenic Acid, the Adrenal Cortex, and Gray Hair

 

 

今日のまとめ

  • パントテン酸は補酵素A(CoA)
    の構成成分。エネルギー代謝で
    重要な働きがある。
  • パントテン酸を投与すると
    副腎ホルモンの生成が促される

 

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