ホテル「群来」
北海道の江差という町にあるホテル
「群来(くき)」にいたく感動しました。
江差旅庭群来
函館から車で1時間半、江差町は
人口8,000人足らずの小さな町。
かつてニシン漁で栄え、”群来”とは、
ニシンの大群で海の色が乳白色になる
現象のことを言うそうです。
以下ホテルの写真。
食事の素材はホテルオーナーが
自ら運営する農場で採れるもの、
近隣の漁港で採れるものに限定。
一歩外にでると3分でこの風景
門から入口までのアプローチ(動画)
滞在も素晴らしい体験だったのですが、
実は、一番感動したのがホテル創業者の
棚田清さんのことでした。
ホテルオーナーの棚田清さん、
6つの会社を経営後、60歳でリタイア。
農業でのんびりしようと思っていた
ところに町からホテルの立ち上げを
依頼されます。
観光業は全くの未経験。
各地のホテルを泊まり歩き、
北海道大学大学院観光専攻課程に学び、
融資を集め、開業したのが65歳のとき。
ホテル群来はゼロ・エミッション、
レストランで出た生ごみは毎朝回収、
自身の農場で堆肥、飼料として使い、
創業以来生ごみはゼロ。
棚田さんは、10歳のときに精米機に
巻き込み事故で左腕を失っています。
江差の棚田さんがこだわりの羊肉生産|江差町の高級宿「江差旅庭群来」を経営する棚田清さん(73)は、直営農場・拓美ファーム(厚沢部町美和)で、こだわりの羊肉を生産している。市場には出回らず、宿の利用者しか堪能できない極上の自家製羊肉だ。 pic.twitter.com/Fv4Sy6CDr5
— 函館新聞 (@hakodateshimbun) December 31, 2014
私が長年の経営を通じて、心掛けていることは「他責」にしないということです。国の責任、経済の責任、誰々のせい・・などと言っても、何も変わりません。与えられた環境の中で「知恵」を絞り、人との「縁」を心から大切に思い、「逆境」を楽しむことです。(週刊ホテルレストラン2018年06月22日号)
あるレベルに到達する人の言葉は
シンプルで明快、心に響きます。
ホテル群来は、東京から見ると
真北です。厳選かけ流しのお湯が
各部屋にあり、常時入り放題。
方位取りに使えます。
海を眺め、自分の在り方を
深く見つめなおす、まさに
北の坎宮らしい静かな時間を
過ごせる宿です。