がん細胞とビタミンB1(ベンフォチアミン)

がん細胞とビタミンB1

がん細胞とビタミンB1
の関係について調べたことメモ

 

①ビタミンB1に抗腫瘍効果があった。
(In vitroとマウス)

ピルビン酸脱水素酵素を
不活性化する「ピルビン酸
脱水素酵素キナーゼ」を阻害

スルブチアミンよりも
ベンフォチアミンで効果あり。

Thiamine mimetics sulbutiamine and benfotiamine as a nutraceutical approach to anticancer therapy.

 

②高用量のチアミンは、
がん細胞の成長を
阻害する効果がある。
チアミンの投与量は100mg

ただしチアミンはがんを
促進する性質と抗がんの
性質の両方を持っている。

The Role of Thiamine in Cancer: Possible Genetic and Cellular Signaling Mechanisms

 

③がん患者はビタミンB1欠乏症が多い。

The rate and treatment outcome of thiamine deficiency in cancer patients diagnosed with delirium: A preliminary study.

 

④ビタミンB1が「ピルビン酸
脱水素酵素キナーゼ」の一種を
活性化する可能性がある。

そうなるとビタミンB1は
乳酸代謝が亢進させて、
がん細胞にとってはプラス。

Linking vitamin B1 with cancer cell metabolism

ベンフォチアミンについて

ベンフォチアミンは、
脂溶性で活性化ビタミンB1
と言われていますが、
身体にあるものではなく
サプリメントとしての
’合成の形’の一つです。

 

ベンフォチアミンは
血中濃度は高くなるけど、
細胞の中には届いてないよ
という論文もあります。

ベンフォチアミンは
「snake oil(インチキ)」だ!
と強めに非難してます。

(ここまで強く非難されると
逆に何か裏があるんじゃないの?
と勘ぐってしまいますが笑)

Vitamin Supplement Little More Than ‘Snake Oil,’ Researcher Claims

 

こちらではベンフォチアミンは
脳の中には届いてないとのこと。
こちらもカウンター寄りの論調。

Benfotiamine, a synthetic S-acyl thiamine derivative, has different mechanisms of action and a different pharmacological profile than lipid-soluble thiamine disulfide derivatives

ベンフォチアミンはガンに効くのか?

「ベンフォチアミンが
ガンに良いと聞きました。
ほんとですか?」と聞かれました。

「ベンフォチアミンを1日100㎎
摂るとよいそうです。」とのこと。

おそらく、、だけど、
②とか、①の資料を読んだ方が、
そういう情報を出したのかもしれませんね。

でも①は論拠としては弱すぎだし、
②は「がんを促進する性質と
抗がんの性質の両方を持っている」
で締めくくってるし、

その理由は、④で、
チアミン二リン酸(ビタミンB1の
活性型)がPDK1-4を介して
ピルビン酸脱水素酵素の働きを
阻害するからじゃないの?
てな感じです。

 

がん細胞はミトコンドリア系を
使わずに解糖系のみで生きてます。

ビタミンB1のメガドーズで
もしや、ピルビン酸脱水素が
活性化するのかも!?と
イメージしやすいのですが、
残念ながらそうではなさげ。

 

あくまでエネルギー代謝を
整えるためのビタミンB1であり、
例えばビタミンCのように、
直接がん細胞をやっつける
作用は証明されていません。

がん細胞は低酸素状態から発生した、
サバイブするための進化系なので、
「ビタミンB1不足だと
ガンになりやすい身体をつくる」
と言えるでしょうが、
がん細胞については④の論文にある通り
”hypothetical”(あくまで仮説)

ベンフォチアミンも正直なところ
良く分かりません。

 

今日は初心者にはやや
難しい内容だったかも。

ビタミンB1に関しては、
精米度の低い分搗き米や
糠漬けを食べてくださいませ。
あとは食物繊維を多く摂って
腸内細菌の活性化が摂取源ですよ。

 

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