粘膜での免疫部隊「IgA」
身体を守る仕組みの一つ「抗体」です。
抗体の働きは、
敵にくっついて目印つけたり、
敵の動きを封じ込めることです。
抗体には以下の5種類あります。
IgG、IgA、IgM、IgD、IgE
このうち、粘膜で待機している抗体が「IgA」です。
唾液や、腸粘膜の
ぬるぬるしたところにIgAが控えてて、
ウィルスや細菌が入ってくると、
捕まえて動けなくして糞便に
まとめて排泄しています。
口の中も、喉も、腸も、
おおよそ粘膜と呼ばれる部分は
このIgAという兵士がたくさん
控えてくれてるおかげ。
特に腸粘膜は、
粘液層にIgAの層があって、
そのうえに腸内細菌がいる
というミルフィーユ構造でして、
IgAが腸内細菌と一緒になって
異物の侵入を阻止しています。
これが腸管免疫です。
「免疫が強い粘膜」といことは、
平たく言うと「IgAが多い粘膜」
てことです。
IgAを増やす方法
粘膜免疫の主役「IgA」を増やすには
どうすればよいか?というと
パッと思いつくのは以下の5つ。
- ビタミンA
- グルタミン
- 食物繊維
- フラクトオリゴ糖
- ラクトフェリン
ビタミンAとグルタミンは
IgAの原料そのものです。
ビタミンAの豊富な食事
レバー、うなぎ、βカロテン類。
喉風邪をひきやすいとか、
口が乾きやすいとか、そんな方は、
ビタミンAを増やしたい。
グルタミンというアミノ酸も
IgAの原料になります。
食品にたくさん含まれてますが、
たまにサプリで飲んだりもしてます。
California Gold Nutrition, L-グルタミンパウダー、AjiPure(アジピュア)、グルテンフリー、454g(16oz)
食物繊維がIgAを増加させる
というのももはやテッパンで、
なぜならIgAは腸内細菌と一蓮托生、
腸内細菌が良い状態だと
IgAもよい状態だから。
基本的に腸内細菌を増やすものは
IgAも増やすのです。
特に食物繊維の中でも
レジスタントスターチは
酪酸菌を増やしてIgAを
強化すると言われています。
レジスタントスターチとは、
いったん加熱されたあとに
冷める過程で結晶化した
でんぷんのことです。
ポテトサラダ、春雨サラダ、
冷ごはん、煮豆など。
(※SIBOの症状が強いひとは
これらの食品は注意が必要)
フラクトオリゴ糖やラクトフェリンも
IgAを増やす作用があることが分かっています。
フラクトオリゴ糖は
ほとんど甘味は感じません。
平良先生も推奨。
私も紅茶など飲み物に使っています。
分包タイプで便利。
ラクトフェリンは鉄を
守るタンパク質としても有名ですね。
母乳に含まれる成分です。
サプリメントのラクトフェリンは
鉄サプリと合わせて使うこともあります。
Jarrow Formulas, ラクトフェリン、 250 mg、カプセル 60 粒
粘膜からウィルスを進入させない
「風邪をひかない免疫力!」とか、
「免疫を強化する!」とか、
結構あいまいでぼんやりした表現
だったりするのですが、
具体的に言うと、
①敵が入ってこないようにする
②入ってきた敵に立ち向かう
の2段階があって、
①の主役はIgA抗体です。
(ビタミンCの摂取なんかは
入ってきた敵に立ち向かう
②の段階の強化です)
ストレス溜めないとか
睡眠をしっかりとるとか、
休養をしっかりとるとか、
免疫の基本となるベースを
疎かにしないで、
IgA抗体を弱らせない習慣
大事にしましょう。
今日のまとめ
・粘膜免疫の主役はIgA抗体
・IgA抗体を増やすのは?
ビタミンA、グルタミン、食物繊維、
フラクトオリゴ糖、ラクトフェリンなど