嫌な予感があたった例
以前、私のお料理塾にご参加いただいた
ある女性の例です。
試食の時に、
「私貧血って言われたの、Hgb11以下」
というようなことを
ケロリとしておっしゃった。
「え?え?え?
えええええ~~~~!!」
目が点になりました。
その方の外見、お食事の様子から判断して、
そこまで酷いのには何か理由があるはずと
そのときすぐに直感しました。
それから数か月後のことです。
その方から「潰瘍が見つかった」
との連絡がありました。
「なるほど」と
以前感じた違和感の理由が分かりました。
貧血の原因は消化管出血だったわけです。
無事治療が終わり、
カウンセリングのご依頼を受けました。
データみて目が点!!
Hgb 7.4
Hmt 23.1
MCV 85.2
ここまで深刻な貧血のデータは
年に数回お目にかかるかかからないか。。
MCHCはまだ32をキープしてますが、
MCHが下がっててます。
貧血が長期になると、
MCHが下がって、その次にMCHCが下がってきます。
MCHCまで下がってきた場合は、
相当貧血が長期にわたっているということ。
MCHがここまで低くなるのは
かなり深刻な貧血が長期的に続いているということ。
なにより、このような状態でも人間は動けるのだと、
普通に働いているご本人を目の前にびっくり。
このとき頻脈がかなりひどかったとのこと。
(スマートウォッチで判明)
なんという人間の代償機能のすばらしさや・・
いや、関心している場合ではありませぬ・・
今後のお食事に関する注意点と、
身体のメンテナンス方法を
もろもろアドバイスいたしました。
直近のデータです。
素晴らしい回復力 d(⌒ー⌒) グッ!!
もともとしっかり食べられる方で、
ストレスマネジメントも上手い方でしたので
短期で十分に回復することが出来ました。
消化管出血による貧血・鉄欠乏
この方は、女性の割にしっかりお肉を食べられる方です。
にもかかわらず、貧血というのは、
何か理由があるわけです。
消化吸収できていないとか、
鉄を吸収できない慢性炎症やカンジダとか、
胃弱、子宮筋腫や生理出血過多などなど。
鉄の代謝がどこで止まっているのか?
’血液ロス’がどこで起こっているか?
などを考えなければいけません。
この方の場合、
貧血になった根本原因は消化管からの出血でした。
男性で貧血・鉄欠乏がある場合は、
消化管出血を疑いなさいと言われています。
そもそも経血のない男性は、
普通にしっかり食べていれば
貧血・鉄欠乏になることはありません。
データを見ると
おおよそ人間像が分かります。
データと、目の前の方から感じる印象と
あれ?おかしいな?
なんか違う・・
その違和感はほとんど正しいです。
ちゃんと食べているのに、
ある栄養素の欠乏がおきる、
もしくは、欠乏した症状が出る。
その場合、
その栄養素の
大量ロスがおきているか
吸収が悪いのか、
使えてないのか、
なぜ栄養の欠乏がおきるのか
理由を考えるのが超重要です。
一番ダメなのは、
理由を考えずに
サプリメントでごまかすことですね。
今回の方は「貧血の背景は消化管出血だった」
という良い例でした。