サプリメントの葉酸問題
以前、発達障害が増加した原因は葉酸サプリかもしれない、というハナシをしました▼
「今まで飲んでいたのにショックです」
「手持ちのB剤に入っています、どうしたらよいでしょう」
などなど、問い合わせを頂きました。
(ちなみに、、問い合わせ・コメントをいただいてもタダ聞きの方への対応は後回しです、スミマセン。当然ですがお金を頂いているクライアントさまが優先されます。個別に聞かれても時間がなければお返事は出来ませんのでご了承ください。)
妊婦さんや妊娠を予定している方は必ずと言っていいほど葉酸サプリをお勧めされますからね、しかも産婦人科ドクターは葉酸の知識なんてほとんど知りませんし。そりゃ混乱しますよね。
サプリメントの葉酸問題は量をチェック
一般の方がサプリメントの非活性葉酸を問題にする場合は、私は「量」をチェックすればよいと思います。
私が所属する臨床分子栄養医学研究会のテキストによると、1日あたり 200μg 以上で葉酸代謝阻害が確認されるような動きが出るとなっています。
例えば、カナダの研究チームによると、1日 400μg で非活性葉酸濃度が上昇、サプリメントを飲んでない群と比較して活性葉酸が低下したとあります。
Total folate and unmetabolized folic acid in the breast milk of a cross-section of Canadian women.
実践講座では治療対象となる群が自閉症や発達障害ですので、ややシビアに数値が解釈されているのだと推測します。
よって、お手持ちのサプリメントをチェックしてみて、1日あたりの摂取量が 400μg 以下であれば特に問題とする必要はないと思われます。
ご自身が、葉酸代謝に問題があると思われる体質であれば、1日あたりの 200μg 以下を目安にされてはいかがでしょう?
ビタミンBの複合体やマルチビタミンに入っている場合は量をチェックしてみてください。
妊娠希望の方が時々飲んでる葉酸単体サプリメント、これは問題が別のところにあります。
葉酸の量はほんのごく微量です、それを単体サプリメントにするということは、おそらく添加物の塊でしょう。
1粒の0.1%程度が葉酸で99.9%ぐらいが添加物か、不要な物質だと思われます。
ちなみに、葉酸の単位はマイクログラム、1グラムの100万分の1です。
「μg」「mcg」の二つの表記がありますが、どちらも一緒。両方とも読みは「マイクログラム」です。
1μg = 1mcg
日本だと「μg」、アメリカのサプリだと「mcg」が使われることが多いようです。
天然葉酸を謳ったサプリメントに要注意
日本のサプリメントは食品扱いなので、法律的な規制力が他国に比べて弱いのが難点。
ネットで葉酸サプリをググると、ろくな商品がありません。
「天然型葉酸!」とさも活性型のような表記をしているサイトを見かけます。
まず、日本では活性型葉酸(Methyl folate)はサプリメントで一般向けに販売されることはありません。
もし、ホウレン草などの搾りかすを粉末にして、それを配合して「天然型葉酸」と呼んでいるのであれば、表示の量が含まれているかははなはだ疑問です。
なぜなら天然型の Folate は非常に安定性が悪いので、製品化された時点で相当な量の損失が見込まれます。
広告の表示で「天然型葉酸」と派手に書いてあれば、あまり信頼できるメーカではないという意味です。
ある意味スクリーニングには活用できますね。
葉酸豊富な食べ物は、この3つを覚えればOK
葉酸が豊富な食品はこの3つの分類を覚えておくとよいです。
まず第一に緑の野菜、ホウレン草、アスパラガス、春菊、パセリ
これはイメージしやすいですよね、「葉っぱ=緑」だし
第二に豆・種子となる野菜です。
枝豆、トウモロコシ、納豆、ひよこ豆
葉酸が妊婦に大量に必要になるのは、DNA合成に関与するからです。
植物も同じように、これから子孫を残そうとする植物の部分には葉酸がたっぷり含まれます。
第三にレバーです。
鶏レバー、豚レバー、牛レバー
レバーだと鉄、ビタミンB12、葉酸と、造血に絶対必要なトリプル栄養素がすべて含まれていますから、まさしく妊娠予定の女性には理想食です。
妊活中のクライアントさまから聞かれました。
「食べ物から葉酸摂るのがベストだと分かっていても、なかなかホウレン草とか食べないし、レバーも嫌い、料理も嫌い」
そういう場合ですが、豆苗はどう?て言ってます。
野菜から摂る葉酸の難点は、収穫から時間の経過とともにどんどん含有量が減っていくということです。
つまり新鮮な野菜であればあるほど葉酸含有量が多い。
枝豆やトウモロコシは「畑から採ったら速攻で茹でろ」と言われる理由の一つもそこにあります。
採取から時間をおけばおくほど、栄養価が下がる、つまり味が落ちるわけです。
その点、豆苗は植わっている状態で買うわけですから、いつでも採りたてです。
私の料理塾でも豆苗料理を必ずやってます。
下茹でも不要で初心者にも扱いやすい、二毛作も楽しめますしね!
どうぞご参考ください。