グルタチオンとハイチオールCの関係
ちょこちょこ小出しで書いているメチレーションについてです。
前回はメチレーションが回りやすい人か、そうでない人かでタイプが分かれるということを書きました↓
さて、メチレーションの重要な役割の一つが「解毒」です。
解毒に関係するのは、グルタチオンというタンパク質です。
グルタチオンはビタミンCなんて目じゃないくらい、非常に強力な抗酸化物質で、身体の中の有害物質を解毒してくれます。
メチレーション回路の歯車の一つが、このグルタチオンを作っています。
この部分です↓
ところで、、
よーく図をみてみると、グルタチオンの手前の部分に「システイン」とあるのが分かるかと思います。
システイン、これどこかで聞いたことありません?
日本のロングセラーサプリメント「ハイチオールC」の主成分です。
ハイチオールCの主成分は3つです。
「Lシステイン、ビタミンC、パントテン酸」です。
つまり、ハイチオールCは解毒のタンパク質「グルタチオン」の前駆体「システイン」なのです。
「グルタチオン抱合」というデトックスシステム
グルタチオンは「チオール基」という硫黄を含んだ枝を持っています。
これがいろいろな毒物(有害重金属、抗生物質などの薬物)にくっついて、細胞外へ運び出されるのです。
これを「グルタチオン抱合」と言って、強力なデトックスシステムです。これが無ければ人間は毒物で死んでしまいます。
「チオール基」、だから「ハイチオール」なんですね。
化学物質過敏症の方などは、このグルタチオンを作る力が弱かったりします。
なぜハイチオールCが美白のサプリメントなのか?
ハイチオールは、もともとは解毒のお薬ですが、1970年代に久光製薬が皮膚疾患(蕁麻疹・湿疹)に効くことを発見しました。
その後、美白のサプリメントとしてビタミンCを足して売り出されたのが「ハイチオールC」です。
美白(メラニンの代謝)にどう関わっているのかは正直ワカリマセン・・。
ただ「効果があった」という報告はちらほらあるようです。
シミは紫外線や毒物が発生する活性酸素の影響でメラニンが濃くなるのですから、強い抗酸化力のあるグルタチオンが効果的なのかもしれません。
グルタチオンは解毒効果が強いので、二日酔いには効くと思います。
お酒を飲むと、代謝の過程でアセトアルデヒドが出来ます。
こいつが体内にズルズル残っていると、頭痛、身体がだるいなど、二日酔いの症状が出ます。
グルタチオンは、このアセトアルデヒドを解毒してくれます。
なので、ハイチオールCは二日酔いの効くのです。
実はワタクシ30代の頃はワイン1本平気であけてましたので、ハイチオールCは時々飲んでました。
二日酔いに効くことは、我が身を持って実験済みです。笑
グルタチオンはチオール基を持ってますから、硫黄成分を含んでいます。
ということは、硫黄不耐性のある方(玉ねぎ、にんにくが苦手)や、そもそもシステインからグルタチオンに変換する力が弱かったりすると、効き目が薄いかもしれません。
「メチレーション」という、ちょっと馴染みのない言葉ですが、意外に身近なサプリメントが関係してますよ、ということで「ハイチオールC」を取り上げてみました。
最近は二日酔いをするほどお酒を飲まなくなったので、買うことはなくなりましたが、勉強会でメチレーション図の「システイン」を見るたびに、なぜか「ハイチオールC」を思い出すのです。笑