コラーゲンを老化させる高ホモシステインを予防する栄養素とは?

老化を早める高ホモシステインとは?

老化の原因のひとつ、高ホモシステインについて書きます。

血液中にホモシステインがたまる状態のことを「高ホモシステイン血症」と言って、心筋梗塞、血栓の原因になります。最近では、アルツハイマーやリウマチとの関係も疑われています。

血液中のグルコース(高血糖)と同じく、ホモシステインは活性酸素を発生させて、コラーゲンを傷つけますので、血液中にホモシステインが多いということは、老化が早く進むということです。

 

ホモシステインは、メチレーションの途中でできる代謝物質です。

メチレーションはDNAや神経伝達物質の合成にかかわっている代謝回路です。

メチレーション回路はうまく回ってくれれば、ホモシステインは溜まりません。

ところが、老化、栄養不足、遺伝的要素などにより、メチレーションの歯車の回りが悪くなると、ホモシステインがたまりやすくなります。

自閉症治療で有名なDr.エイミーヤスコのメチレーション回路図を見てみます。

赤の矢印がホモシステインです。

 

 

下へ流れる硫黄回路と、一番大きな歯車のメチオニン回路と、ちょうど交差点に位置しているので、ここで渋滞が起きると、肝臓にホモシステインが溜まり、血中に流れてきて「高ホモシステイン」の状態になります。

遺伝による高ホモシステイン

遺伝的に高ホモシステインになりやすい人がいます。遺伝子に変異があり、生まれつき酵素活性が悪い人です。

高ホモシステインと関係の深い、代表的な遺伝子がMTHFR遺伝子です。

 

MTHFR遺伝子変異は、アジア人に多く、日本人では約46%の人が該当します。

MTHFR遺伝子変異があると、葉酸代謝が上手く出来ませんので、ホモシステインが溜まりやすくなります。

以前、私も遺伝子検査をしました。

詳しくはこちらで書きましたのでご参考ください▼

ほかにもCBS酵素や、MTR酵素など、さまざまな代謝酵素が関係しているのですが、圧倒的に影響が大きいのはMTHFR遺伝子です。

ホモシステインの代謝に必要な栄養素とは?

ホモシステインが正常に代謝されるのに重要な酵素を赤でマークしてみました。

 

ホモシステインから下向き(硫黄経路・グルタチオンへの代謝)に流れるのが「シスタチオニンβ合成酵素(CBS)

左に回ってホモシステインをメチオニンに変えるのが「メチオニン合成酵素(MTR)」、「メチオニン合成酵素還元酵素(MTRR)

そして、左の大きな歯車(葉酸回路)を回すのが「メチレンテトラヒドロ葉酸還元酵素(MTHFR)」です。

これらの酵素が、みんないい感じで働いてくれればホモシステインは溜まりません。

 

CBS酵素はホモシステインをシステイン、グルタチオン、タウリンへの変換するのに欠かせない酵素です。

グルタチオンは強力な抗酸化力があり解毒に必要なアミノ酸、タウリンもデトックス効果・疲労回復効果の高いアミノ酸です。

ところが、CBS酵素が強すぎると、MTR/MTRR酵素側に回らず、メチオニンが不足します。

MTHFR酵素が活性が悪いと、葉酸回路が回らずMTR/MTRR代謝も活性が悪くなります。

つまり、この歯車上にある酵素はすべて一蓮托生で、どの酵素もバランス良く働く必要があるのです。

 

酵素がちゃんと働くためには補酵素が必要です。

それぞれの酵素で補酵素となる栄養素が違っています。

CBS酵素の補酵素が ビタミンB6

MTR/MTRR酵素の補酵素は ビタミンB12

MTHFR酵素の補酵素は ビタミンB2、葉酸

となります。

すべてビタミンB群ですね。

つまりホモシステインが溜まらないようにするには、これらの栄養素が充足していることが条件になります。

 

Bサプリメントについては、昨日書いたばかりなのでひとまず置いといて、、

ビタミンB2、ビタミンB6、ビタミンB12、葉酸

ホモシステイン代謝に必要なこれらの栄養素をバランスよく全て含む食材って何だと思います?

答えは「レバー」です。

内臓系なので、炎症という意味ではマイナスポイントでしょうが、そもそもみなさん炎症が気になるほどレバー食べてますかね??って話です。

アラキドン酸、シアル酸が気になるくらいの量を食べてる方ってほとんどいないと思います。

造血というポイントのみならず、レバーはの栄養価は優秀です。

 

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