ケルセチンサプリメントの注意点
個人的にとても好きな栄養素「ケルセチン」の注意点をアップデートしておきます。
ケルセチン・サプリメントの注意点
ケルセチンは、リンゴ、ぶどう、玉ねぎ、緑茶などに含まれるフラボノイドの一種。
抗酸化作用、抗炎症作用、抗腫瘍作用が確認されており、がんや心臓病のリスクを低下させる可能性があるとされております。
個人的にケルセチンの抗ヒスタミン作用に期待して、この季節は常備しており、花粉症・アレルギー持ちのわたしには欠かせないサプリメントになっております。
頼りがいのあるケルセチンですが、注意点もあります。
ケルセチンは鉄の吸収を阻害する
ケルセチンには鉄のキレート作用があります。
キレート作用の「キレート」とは、ギリシア語で「蟹のハサミ」を意味します。ケルセチンは鉄をがっつり挟んで離さないので、鉄を吸収したり、利用させない作用が強い。
これはケルセチンが悪さをしているというより、自然界の存在するポリフェノール類の特徴みたいなもの。
お茶のタンニンというポリフェノールの、鉄のキレート作用なんかはよく知られたところで、「貧血の人は食後にお茶・紅茶・ウーロン茶を飲まないように」という注意事項をどこかで聞いたことがある人も多いはず。
がん細胞は鉄イオンを多く含むという特徴に注目し、ケルセチンの強力な鉄キレート作用を利用してがん治療に役立てよう!という研究もされているようです。
鉄欠乏性貧血の方がサプリメントなどで鉄を補充する際、ケルセチンサプリと同時にのむのはNG。
自然の食べ物から摂る量のケルセチン程度なら、特に気にする必要はありません。注意するのは高濃度のサプリメントの場合のみ。
ケルセチンサプリメントが長寿遺伝子を阻害するかも
現代のアンチエイジング界の重鎮デイヴィッド・シンクレア博士。
彼は去年まではケルセチンを毎日飲んでいたのですが、最近発表された最新の彼のサプリメントリストからケルセチンが消えました。
その理由を健康系Youtuberが推測していたのでコメントを記録しておきます。
- Inhibiting surtuin 6, the family of enzymes David Sinclair researched.
- Inhibiting NRF-2, potent longevity mechanism.
- Reduce glutathione. All of these will hurt your longevity
要約すると、ケルセチンはサーチュイン遺伝子とNRF2を阻害、グルタチオンレベルを下げて、長寿に貢献しない可能性がある。
ざっくり調べてみましたが正直分かりません。それっぽい文献はあるものの、メカニズムが複雑でここでわたしが書けるような単純なお話ではない。
これらはシンクレア博士本人が言っているのではなく、こちらのYoutuberのコメントです。当のシンクレア博士ご本人のコメントは見当たりません。
コメントは出してないけど、博士の毎日飲んでるサプリメントリストからしれっと消えたので、界隈がざわついている模様。
ちなみにシンクレア博士って、この本を書いた人です。日本でも一時期大ブームだったのは記憶に新しいですね。
2023年までは、シンクレア博士は毎日飲むサプリメントリストにケルセチンを入れていたので、なにかしら考えの変化があったのでしょう。
ここまでビッグネームになると、業界とのビジネス的な絡みなど大人の事情も勘ぐったりしちゃうのですが。
一応参考情報の一つとして記憶の片隅に置いておきます。
繰り返しになりますが、これらはサプリメントとしてのケルセチンのことであって、自然の食べ物から得られる量のことを指してはおりません。
玉ねぎやリンゴ、ブロッコリーなどケルセチン豊富な食品は積極的に摂取しつつ、高濃度のサプリメントタイプは症状を狙い撃ちするときに使う、または体調によって使い分ける、そして栄養代謝の個体差を考慮すること。
ケルセチン情報は引き続き優先的に扱っていきます。