ビタミンDサプリは直前の食事の内容で吸収率が変わる
サプリメントの吸収率が直前の食事によってどれくらい違うのか?実験したデータが面白かった。
ビタミンDサプリメント、直前に摂取する食事によってどの程度吸収率が変わるか?を調べたところ、総カロリーの30%が脂質の食事グループは、脂質ゼロの食事グループよりも、12時間後の血液中ビタミンD濃度が32%高かった。
ビタミンD投与後12時間の血漿ビタミンD-3レベルは、無脂肪食グループと比較して脂質を摂取している被験者で32%多かった。食事中の多価不飽和脂肪酸の種類とは関係がなかった。
Dietary fat increases vitamin D-3 absorption., J Acad Nutr Diet. 2015 Feb;115(2):225-30.
脂質の種類によって吸収率が変わるかどうかも調べてますが、そこはあまり変化は無かったそう。
オリーブオイルだろうが、お魚の脂だろうが、とにかく脂肪分が含まれて食事の後が吸収率が良いということです。
脂質の含まれた食事を摂ると、胆汁酸が分泌されて脂溶性の栄養素の吸収率が上がります。
考えてみれば当たり前のことなのですが、サプリメントの吸収率をデータ取って調べてるのはあんまり見かけないから貴重です。
脂溶性ビタミンサプリは脂質を含む食事の後
例えばですね、「朝起きてプロテインを飲んで、その後サプリメントです!」とドヤ顔で答えるクライアントさんはけっこういます。
プロテインのように脂質ほぼゼロの場合、その後にビタミンDのような脂溶性ビタミンのサプリメントを摂取しても吸収効率は良くないということ。
一人暮らしの方などは、食事が「ごはん+ふりかけ」だけとか、「おにぎりだけ」という方もいらっしゃる。
この場合も脂質は超ショボいので、その後のビタミンDサプリも効率はよろしくないでしょうね。
今回の調査はビタミンDについてでしたが、他の脂溶性栄養素の吸収も同じだと容易に察しがつきます。
脂溶性の栄養素はビタミンD、ビタミンE、ビタミンK、ビタミンAの4種類です。
ちなみに、脂溶性ビタミンの覚え方は刑事(デカ=DEKA)、思いつきで書いた記事。
口から入ったものが全部身体に取り込まれるかというと、さにあらず。
消化・吸収を考えてこその栄養学。
ビタミンE、ビタミンDなどの脂溶性栄養素のサプリメントは、脂質を含んだお食事の後にしましょう。
本件、音声で聞きたい人はStandFMをどうぞ
今日のポイント
- 脂溶性ビタミンのサプリは、脂質を含んだ食事のあとに摂取すべし