糖新生を行うのは腎臓と肝臓
糖以外のものから糖を作ることを「糖新生(とうしんせい)」と言います。
糖新生が行われるのは肝臓と腎臓です。
分子栄養学をお勉強されるみなさまにおかれましては、肝臓で糖新生が行われることは耳タコだと思います。
だけど腎臓でも、糖新生が行われていることは、未知の方が多いのではないでしょうか。
腎臓で糖新生が行われる理由は、実はあまりよく分かっていないらしい。
おそらく、大量のATPを消費している臓器だからではないか?というのが現時点での有力仮説。
つまり、腎臓が糖新生を盛んに行うのは、自家消費のため。
自分以外の全身の臓器に糖を配分するために糖新生をしている肝臓とは対照的です。
腎臓はマルチタスク
腎臓は血液をろ過してオシッコ製造する臓器、ぐらいしか認識がない人も多いと思います。
実はいろいろ多才な臓器でして、一番有名なところでは、造血のホルモン「エリスロポエチン」は腎臓が作っています。
骨髄に「赤血球を製造してください」とオーダーしているのは腎臓です。
あとは、ビタミンDの活性化や、血圧の調整、PHの調整など。
腎臓は意外とマルチタスクなのです。
カンジンカナメ
糖新生が行わる臓器は主に肝臓と腎臓
この事実を知ったとき、私の脳によぎったことは「ああ、だからかんじんかなめなのか」と。
「かんじんかなめ」=「肝腎要」
肝臓と腎臓、この2つが生命体としていかに重要かってことです。
※「肝心」と書くようになったのは戦後以降で、もともとは「肝腎」
あとね、東洋医学だと腎臓とリンクする感情は「恐れ」、肝臓とリンクする感情は「怒り」
この2つの感情の捉え方が間違っているために、病気・症状を持っている人が実に多い!!
例えば、胃は「悩み」、心臓は「喜び」、肺は「悲しみ」とリンクしているのだけど、
毎日のカウンセリングにおいて、「恐れ」と「怒り」という感情のパワーレベルの違いは、他の3つと比較してかなり開きを感じます。
症状のある方は、みなさん「何かを避ける(=恐れ)」という思考グセか、「隠ぺいした憤怒(=怒り)」を持っています。
それらに対する捻じれが解消されると、面白いように身体の代謝に変化が起こり、長年の体調不良や慢性疲労が解消する方を多く見てきました。
歴史の中で長年に渡って残るものには真理があるなあと思う日々です。
「肝腎かなめ」、恐れと怒りは用法用量を守って正しくお使いください。